現在の中学3年生たちが3期生。そんな創設間もない中学硬式野球チーム「横浜港北ポニー」は小学校時代にチームの主力であったり、トップレベルの選手たちが集まってきているチームではない。だからこそ、キャッチボールはもちろん、野球の基本からじっくり指導している。また、他競技との掛け持ち、勉学の優先なども積極的に奨励している。そんな横浜港北ポニーの練習グラウンドに足を運んだ。
15時から始まった練習はキャッチボールと内野のボール回しからスタートした。だが、この基本的な練習にたっぷり1時間近くを費やしていた。時間をかけていたのは学童野球で正しい投げ方を教えてもらっていない選手が多いからなのだという。投げ方が悪いとどうしても怪我のリスクが高まってしまうため、春先はキャッチボールの指導にどうしても時間がかかる。だから内野のボール回しでも、はじめは塁間を短くするなど、慎重に時間をかけて行われていた。
内外野に分かれてのノックをはさみ、その後に行われたのはバッティング練習。二箇所のロングティーと一箇所フリーバッティングがローテーションで行われていた。
フリーバッティングでは1人10スイング、敢えて遅いボールを打っていた。その狙いは軸足で溜めて打つ感覚を養うため。
「まだまだ力がないため、どうしても手が前に出る形で打ちにいってしまいます。そうするとバットのヘッドが出てこないんです」
そう解説してくれたのは廣川寿コーチ。緩い球を引きつけて軸足で溜めて回転するイメージで打つことがポイントなのだという。
バッティング練習で使われていたのは竹バット。ポニーでは昨年春から一部の大会で木製バットが使われているが、それとは関係なく、元々木製バットを使って練習が行われていたそうだ。木製バットはしっかり芯でボールを捉えないと打球が飛んでいかない。ごまかしが効かないからこそ、それなりに正しいスイングで振らなければならない。
金属バットにしても複合素材のバットを使う子がチームにそもそもいないという。理由は明確で、高校では使用が禁止されているからだ。
「複合素材のバットを使った方が試合で結果に繋がりやすいですが、上のカテゴリーで通用しないようなことはやらせません。なぜならウチのチームは育成をメインに置いているからです」
育成をメインにしているチームだからこそ、がむしゃらな練習を必ずしも由としていない。
「一生懸命にやることはもちろん大事ですが、練習のやり方が悪いと上手くなりません。例えば素振りにしても、やり方が悪いといくらやっても打球が飛ぶようにはなりませんよね。がむしゃらに数をこなすのではなく『こうやって振るよりも、こうやって振った方が素振りの成果が出やすいよ』というふうに、我々指導者が正しい技術を教えてあげられれば、努力が成果に結びつきやすくなると思っています。『技術』って努力の効率を上げるためのものだと考えていますから」
■「正しい投げ方」からしっかり、じっくり教える
15時から始まった練習はキャッチボールと内野のボール回しからスタートした。だが、この基本的な練習にたっぷり1時間近くを費やしていた。時間をかけていたのは学童野球で正しい投げ方を教えてもらっていない選手が多いからなのだという。投げ方が悪いとどうしても怪我のリスクが高まってしまうため、春先はキャッチボールの指導にどうしても時間がかかる。だから内野のボール回しでも、はじめは塁間を短くするなど、慎重に時間をかけて行われていた。
内外野に分かれてのノックをはさみ、その後に行われたのはバッティング練習。二箇所のロングティーと一箇所フリーバッティングがローテーションで行われていた。
フリーバッティングでは1人10スイング、敢えて遅いボールを打っていた。その狙いは軸足で溜めて打つ感覚を養うため。
「まだまだ力がないため、どうしても手が前に出る形で打ちにいってしまいます。そうするとバットのヘッドが出てこないんです」
そう解説してくれたのは廣川寿コーチ。緩い球を引きつけて軸足で溜めて回転するイメージで打つことがポイントなのだという。
バッティング練習で使われていたのは竹バット。ポニーでは昨年春から一部の大会で木製バットが使われているが、それとは関係なく、元々木製バットを使って練習が行われていたそうだ。木製バットはしっかり芯でボールを捉えないと打球が飛んでいかない。ごまかしが効かないからこそ、それなりに正しいスイングで振らなければならない。
金属バットにしても複合素材のバットを使う子がチームにそもそもいないという。理由は明確で、高校では使用が禁止されているからだ。
「複合素材のバットを使った方が試合で結果に繋がりやすいですが、上のカテゴリーで通用しないようなことはやらせません。なぜならウチのチームは育成をメインに置いているからです」
育成をメインにしているチームだからこそ、がむしゃらな練習を必ずしも由としていない。
「一生懸命にやることはもちろん大事ですが、練習のやり方が悪いと上手くなりません。例えば素振りにしても、やり方が悪いといくらやっても打球が飛ぶようにはなりませんよね。がむしゃらに数をこなすのではなく『こうやって振るよりも、こうやって振った方が素振りの成果が出やすいよ』というふうに、我々指導者が正しい技術を教えてあげられれば、努力が成果に結びつきやすくなると思っています。『技術』って努力の効率を上げるためのものだと考えていますから」