ニュース 2023.06.16. 18:47

子どもが出す「腰痛サイン」と腰痛予防エクササイズ

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前回は東京経済大学全学共通教育センター特任講師の押川智貴先生に、野球と子どもの「腰」「腰痛」についてお話を聞きました。今回はさらに踏み込んで、子どもの腰痛の予防法と腰痛になってしまった時の注意点などにについて詳しくお話を聞きました。




【腰痛の予防とエクササイズ法】


そもそも、なぜ腰痛になるのでしょうか? それは腰を大きく反りすぎたり、大きく曲げすぎたり、あるいは大きくひねりすぎたり、腰の筋肉を使いすぎたり、といったことが原因で腰痛は引き起こされます。
ここまではイメージしやすい話だと思いますが、「腰痛には太ももの前・後の筋肉の柔軟性も深く関係しています」と押川先生は言います。

「腰を曲げたり、反ったりするときに骨盤も一緒に動けば問題はないのですが、太ももの筋肉の柔軟性が低下していると骨盤の動きを制限してしまいます。
どういうことかというと、前ももの筋肉(大腿直筋)が硬すぎると骨盤が前傾してしまうため、少し腰を反っただけで椎間関節への負担が大きくなり、腰椎分離症になりやすくなります。一方で太ももの裏(ハムストリングス)が硬すぎると、今度は骨盤が後傾してしまい、少し前屈みになっただけで椎間板への負担が大きくなります。つまり、太ももの筋肉(前・裏)の柔軟性が骨盤の動きを介して腰への負担に影響しているのです」

だからこそ、日頃から太ももの筋肉のストレッチや、腰への負担を軽減するエクササイズを行うことが、子どもの腰痛防止に繋がります。
腰痛を防止するために効果的な、代表的なストレッチ、エクササイズを押川先生に教えて頂きました。

≪大腿直筋のストレッチ≫
・横向きに寝て、つま先を手でつかむ
・その状態のまま、ゆっくりと股関節の前側を伸ばす
※お腹を凹ませて、お尻を締めながら実施するとストレッチ感が増える
・5秒伸ばしたら、緩める
*5~10回繰り返す
(参考:https://ar-ex.jp/sakudaira/831490160727/%E8%82%89%E9%9B%A2%E3%82%8C%E4%BA%88%E9%98%B2%E3%81%AE%E3%82%B9%E3%83%88%E3%83%AC%E3%83%83%E3%83%81

≪ハムストリングスのストレッチ≫
・仰向けで片側の太ももを両手で抱えて、太ももの前側を胸へつける
・その状態のまま、膝を伸ばしていく(伸ばしきれなくても問題なし)
・5秒伸ばしたら、緩める
*5~10回繰り返す
(参考:https://diamond.jp/articles/-/269249?page=2

≪背中、胸椎、肋骨を回す動きを高めるエクササイズ≫



・四つ這いの姿勢から片手を後頭部につける
・骨盤が動かないように意識して、頭につけた手側の肩甲骨を背骨に寄せながら、肘を上げて目線を肘へ向ける
・肩甲骨を背骨に寄せつつ、肘を上げたまま5秒キープする
・上げた肘を、今度は反対の肘にくっつけるように体の内側に入れる
・両肘をくっつけるように保持したまま5秒キープする
*5~10回繰り返す

これらのストレッチ、エクササイズはプロの選手もやっているそうですが、高い筋力が必要なわけではないので、小学生のお子さんにもどんどんやってもらいたいそうです。
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