ニュース 2024.03.08. 12:18

ろう学校にも届いた『大谷グローブ』、合同練習会と野球教室を実施


【「野球」という共通言語で会話】




ほとんどの子が野球初体験という小学部の子ども達は、置きティーが終わるとテニスボールでキャッチボール。その後は、江川先生が前方からトスするボールを打つ、アウトなし、打者一巡したらチェンジという、より多くの子ども達が楽しめるルールに落とし込んだ試合形式のゲームを楽しみ、この日のメニューは終了しました。基本的な野球のルールがよく分かってない子も多く見られましたが、それでも打って、走って、捕って、投げてを子ども達は笑顔で楽しんでしました。



一足先に全メニューを終えた子ども達は、中学部のお兄さん達の練習を見学。『投げ方』の技術指導を受けているお兄さん達の姿を静かに見ていた子ども達でしたが、「もっとやりたーい!」という声が上がりはじめ、急遽キャッチボールの「延長戦」がスタート。初めて触れる『野球』を子ども達は最後まで楽しんでいました。

この日のイベントを主催し、野球体験会を担当した江川先生は、「児童が一人一人、全員がグローブを手にしてキャッチボールができたことは本当に価値ある経験になったのではないかと思います」と振り返ってくれました。
初めは手話の通訳を介して指導を行っていた伊豆原先生は、途中からは通訳を介さずに直接指導することが多くなっていました。それはまるで「野球」という共通言語で会話をしているようでもありました。伊豆原先生は、今回の経験を次のように振り返りました。

「彼等の集中力がすごく高いことに驚きました。飲み込みが早く、純粋に野球が好き、上手くなりたいという気持ち、意欲が強い子達だなと思いましたし、空気を読んだりとか、気を張っているというか、アンテナをすごい張っていて感受性が高い。『聞く』と言うことに対して足りない部分を、すごく色んな形で補おうとしていて、教える側のこちらが良い勉強をさせてもらった思いです」



教える側にとっても学びの多い合同練習会、野球教室となりました。
(取材・写真:永松欣也)

< 1 2

ポスト シェア 送る

もっと読む

連載・コラム
カラダづくり
練習
お役立ち
チーム紹介
TOPICS