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「木製バット」と「バーティカルスイング」にこだわる学童軟式野球クラブ|横浜球友会

<試合では「自分の好きな形で打って良い」>

「最短距離でバットを出せ」「ボールは前で打て」という理論、指導を笹木監督は否定しているわけではありません。「上からだろうが下からだろうが打てるならそれで良い」そう考えています。実際に試合では「自分の好きな形で打って良い」という方針であり、「この打ち方じゃないと使わない」ということも一切ないと言います。

ではなぜ、この打ち方での練習にこだわるのでしょうか?

それは体や脳が柔軟に動きを覚えることが出来るゴールデンエイジ期にあたる小学生の間に、この打ち方を〝打ち方の一つ〟として身につけてあげたいと思っているから。

「この10年でNPBも平均球速が5.6キロ上がっているというデータもありますし、変化球にしても一昔前よりも数多く増えています。それを踏まえれば、これからの時代は上のカテゴリーで野球を続けていけば、いつか〝スピードボールと緩急〟という壁にぶつかるときが訪れると思うんです。そのときに必要になるのが〝奥行き〟を使って打つ、バーティカルスイングになってくる。私はそう考えています」

経験のないものを高校、大学で0から習得するよりも、柔軟な小学生時代に経験のあるものにすればスキルの引き出しが増えるはず。笹木監督はそんなことを考えながら子ども達と向き合っています。

「子ども達には高校まで、できれば大学、社会人まで野球をやって欲しいですし、もちろんプロにもなって欲しい。そう考えると、いつか必要になるかもしれないこのスイングを小学生のときに身につけておくことで、バッティングの面ではこの先、大きな財産になると思っています」

全力で勝利を目指しながらも、横浜球友会と笹木監督の目線は常に未来に向けられている。(取材/写真:永松欣也)