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「バックアップ」と「カバーリング」の練習もしっかりと【デキる選手を育てる方法】

ランナー1、2塁(アウトカウント関係なく)でレフト前ヒットの場合

レフトはバックホーム送球、3塁手はカットマンとして送球のラインに。投手は捕手の後ろへバックアップ。ショートはそのまま3塁ベースへ、2塁手は2塁ベースへ。

ここまではよくある話ですが、外野手はどうでしょうか?

外野手は本塁へ送球したあと、目的のランナーよりも後ろのランナー(今回の場面では1塁ランナーと打者走者)への捕手からのリターン送球のバックアップが仕事となります。

今回のケースでは、レフトはバックホーム送球した後に3塁線に向かい、捕手から3塁ベースへ送球された際にバックアップの役割を果たすことになります。なお、センターは2塁ベース後方、右翼手は1塁線延長線上(オーバーラン帰塁などの対応)となります。

本来はカットマンからの各塁への送球も考慮したいところですが、学童野球であれば、まずは本塁からの各塁への送球を考えれば良いでしょう。

センター前ヒットやライト前ヒットについても同じことが言えます。
「投げたらベースの後ろに向かう」そんな合言葉でも良いかもしれません。

私が高校で監督をしていたときは、ゲームノック(ケースノック)やサインプレーの練習時にはコッソリ選手に指示して、あえてミスしたりサイン違いのプレーをさせたりしたこともありました。選手達は想定していないプレーが出たときに一瞬固まってしまい、さらにミスを誘発します。野球はミスやエラーはつきものです。ですので、試合での「被害」を最小限に食い止める動きが大切です。ぜひ練習で取り入れてみてください。

<豆知識>

「カバーリング」とは、ベースに入ること。例えば、ファーストゴロでピッチャーが1塁ベースに入ってトスをもらい、ベースを踏んでアウトをとることを一塁のカバーリングという。

「バックアップ」とは、プレーする選手がいるベースの後ろなどに回り込むこと。ベース上で捕球する選手が送球を捕れなかったり、捕球ミスでファンブルした時に後逸を防ぐことをいう。よく混同してしまいがちですが、使い分けたいですね。

(著:伊豆原真人/企画・編集:ヤキュイク)

伊豆原真人(いずはら・まさと)

野球指導者。高校数学科教員。令和4年12月で神奈川県立川和高校野球部監督を降りて令和5年4月に異動。現在は長男野球部の保護者としてサポートしながら幼小学生〜大学社会人まで幅広く指導中。高2中1小3の球児の父親。