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試合に出られない補欠の息子、移籍は本人のためにはならない?【少年野球お悩み相談】

試合に出られない補欠の息子、移籍は本人のためにはならない?

【相談内容】

小学校4年生の息子について相談させてください。 2年生から小学校の野球チームに入りました。 3年生までは同級生のほとんどがベンチメンバーで、試合も練習試合もほとんど出ることはなかったのですが、4年生になり7人いる同級生のうち5人がレギュラー入りし、試合・練習試合に出ることが多くなりましたが、息子を含めた2人は練習試合ですらほとんど出場機会がなく、出た場合も1打席のみでチェンジされることが多く、試合経験が少ないこともあり極度に緊張して思うようにヒットも打てず、息子は落ち込んでいます。

チームの中での息子に対する技術的な指導はほとんどないため、3か月ほど前から野球塾に通い始め、練習がない日でも体幹トレーニングや走り込み、バッティング練習など本当に頑張っています。

出番がなかったり、1打席のみですぐに代えられた試合の後は帰りの車の中で「もっと出たかった」と号泣していて、親としてもとても胸が苦しくなります。 補欠メンバーは練習試合ですらほとんど出られない、というチーム運営方針に疑問を感じる部分もあり、小学校の括りではない別チームへの移籍を視野に入れて情報収集を始めました。
ですが主人は「下手なのだから試合に出られないのは当たり前。数か月頑張ってるだけで結果が出ないからと言って移籍の選択肢を本人に与えるべきではない。(移籍して練習試合に出られるようになることで安心して、今の頑張りを止めてしまうことになる。)」という意見です。

移籍についてはメリットだけでなく、デメリット(今の仲間とは離れることになる、移籍したからすぐに公式戦に出られるわけではない、今後自分が上手くなった場合も、他のメンバーを試合に出すことで自分の出場機会が減ることもある、など)をきちんと伝えて、本人が今のチームに残る選択をするのであれば、それももちろん応援するつもりです。 このような状況で移籍という選択肢を子供に提示することについて、アドバイスをいただけますでしょうか。どうぞよろしくお願いいたします。

<ヤキュイクからのアドバイス>

【元少年野球保護者からのアドバイス
】

絶対に移籍した方が良いと思います。 学童や中学時代は試合に出てナンボです。
チームに技術指導を期待しても、きちんと基礎を教えられる指導者はそんなに多くはありません。
「技術は野球塾やスクールで習得するもの、チームは試合経験を積むところ」
今の時代、そう割り切って考えることも現代少年野球へのアプローチの一つだと思います。 実際私もこの考え方で今のところ成功しています。 

あとは「下手だから試合に出られないのは当たり前」というお父さんの考え方はかなり古いと思います。単にお子さんの実力とチームのレベリングが合ってないのではないでしょうか? ならば息子さんのレベルに合ったチーム選びをしてあげるのも親の務めだと思います。
「甘い!」と思うかもしれませんが、今の野球界を取り巻く環境は親の支えなしでは成り立ちません。過干渉は良くないですが、道筋を引いてあげるぐらいの干渉は絶対に必要です。

「数ヶ月頑張ってるくらいで結果が出ないからー」というのも、ちょっと違うかなと思います。それぐらいの子は、きっかけがあれば1週間で変わります。おそらく試合慣れや出場機会が多ければ、もっと成功体験を積めて結果がついてくると思います。
「結果が出たら努力をやめる」という考えも間違いだと思います。結果が出れば出るほどのめり込んで努力をしていくサイクルに入ります。今の子の気質はそういうものです。
とにかくお父さんの考え方が古いです。このチームが合っていないようなので、早急に調べて試合経験を積ませてくれるチームに移籍するべきです!

【現役中学硬式野球監督からのアドバイス】

私もお子さんのレベルに合うチームがあれば移籍はアリだと思います。「試合に出れる様になったら努力をやめる」と言うお父さんの意見、とても残念です。試合に出てうまくいかなくても、また努力する事が出来る子だと信じてあげてほしいですね。試合に出る環境を求めて移籍できる地域にいるのであれば、移籍するのは全然アリだと思います。 一つのところで我慢、なんて時代ではないですよね。


【現役学童野球監督からのアドバイス】

相談内容は「移籍という選択肢を子どもに提示することについて」だと思うので、その点について考えてみました。 選択肢は提示したほうがよいと思います。その際、両親揃って話をすることをオススメします。
母が子を思う気持ちも、父が厳しくしたい気持ちも、双方あってしかるべきと思います。父母どちらかが正しいではなく、両親の気持ち(考え方)も子どもにとっては選択肢だと思います。
移籍や考え方の選択肢を提示した後は、できるだけ子ども自身が意思決定するように促してあげてほしいと思います。どんな答えであっても、「自分で決めたんだ」という実感を持てるようにすることが、その後の行動につながる内発的な動機づけになるのではないかと思いました。

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