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レクレーション感覚で野球を楽しめる〝緩い〟チーム|逗子オーシャンズ

少年野球人口の減少が叫ばれる時代に於いて、それでも多くの子どもが集まる野球チームも数多い。前回は創設3年で40人の子どもが集まる「逗子オーシャンズ」の活動の様子をお伝えしましたが、今回はチーム代表の天石さんにお話を聞きました。


<「今日は野球でもしようかな」くらいの感じでOK

——チームを立ち上げたのが2022年ですが、子どもは直ぐに集まったのでしょうか?

意外と直ぐに子どもが集まりました。他所のチームで野球をやっていたけどチームの方針が合わずに辞めてしまったり、「野球って厳しくて練習時間長いんでしょ?」と親御さんの方が尻込みしていたり。それでも子どもが野球をやりたがっていて「こういうチームを探していました」みたいな感じで入ってくれる子が多かったですね。

——部員は40人とのことですが、今日は20人ちょっとくらいですね。

出席率は毎回6割くらいです。「今日は野球でもしようかな」というくらいの感じで参加してもらって全然OKです。「公園野球」って強制してやるものじゃないですから。ですからうちのチームには入部届、退部届もありません。

——月謝制ではなく1回1000円(最大月3回で3000円)。お父さん、お母さんがグラウンドで手伝ってくれたら参加費を500円引きにするというのは面白い仕組みですね。

普段はいつも10人以上のお父さん、お母さんがグラウンドで手伝ってくれています。安くなるから来ているというよりも、子どもと一緒に遊んでいる感覚で来てもらっているのだと思います。
今はキャッチボールすら、公園でも家の前でも出来なくなってきていますから、子どもと一緒にキャッチボールができるから、野球ができるから、というのもオーシャンズを選んでくれている理由の一つかもしれません。保護者の方も楽しみにしてくれている方が多いですね。レクレーション感覚で参加してもらえればと思います。

——対外試合はどれくらいの頻度で行っているのですか?

基本的に毎回の紅白戦で十分楽しんでくれていると思うんですけど、「そろそろやりたいなぁ」という感じになってきたら対外試合を組むようにしています。頻度は2、3ケ月に一度くらいでしょうか。対戦相手は初期の頃はネットで探していました。

ホームページに「週一練習」とか「脱勝利至上主義」を掲げていたりするチームであれば、オーシャンズとも考えが近いだろうと思って、こちらから連絡をして。そうやってちょっとずつ横の繋がりが広がって色んなチームと交流ができるようになりましたね。

——試合の時は普段よりも子どもが多く参加するのですか?

対外試合だから子どもの出席率が上がるということはないですね。対外試合をやって勝ちたいという子もいれば、いつもの紅白戦がいいという子もいますから。紅白戦で結構満たされている子も多いです。

——「もっと勝ちたい」「もっと上を目指したい」とかは言わないですか?

そういうことは言わないですね。保護者も含めてオーシャンズはそういうチームではないことを理解しているのだと思います。そこを目指す子は多分他のチームに行っていますね。

——試合のポジションや打順はどのように決めているのでしょうか?

グーグルのフォームスで事前にアンケートをとって、守りたいポジションを第三希望まで聞いています。それをベースに、実力、学年、練習参加頻度を考慮してスタメンを決めます。守備位置も毎イニング変えるようにしていて、例えば「ショート守りたい」という子がいたら、一度は守れるように調整もしています。

——技術指導はほとんどしていないそうですが、それでも試合は勝てますか?

意外と試合になるというか、勝てるんですよね。こんなに緩くやっているんですけどね。野球が好き、楽しいという気持ちがあれば、勝手に練習して勝手に上手くなるんですよね。もちろん全国大会を目指しているようなチームには全く歯が立たないと思いますけど。