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野球とソフトボールとベースボールファイブ、3つの競技が互いに良い影響(前編)|琉球みやぐすシーホース
昨年の8月9日「野球の日」に沖縄県島尻郡南風原町を拠点にする新しい学童野球チーム『琉球みやぐすシーホース』(以下、シーホース)が発足した。代表を務めるのは石垣島の学童野球チーム『真喜良サンウェーブ』元監督の高良真助さん。高良さんに発足までの歩み、チームに込めた思いなどを聞いた。
<きっかけはベースボールファイブ>
発足から半年がたった現在の部員は21人。6人の指導者のうち4人が女性で、女の子の部員も多い(9人)。全員が保育園の年長、年中の子も含めた3年生以下で構成されている。そこにはこんな理由がある。
「男の子、女の子に関係なく野球を楽しめる環境にしたいという思いが一つ。もう一つはチームの目的が野球をやる子を増やすことにあるということ。ですので募集条件をチームに属していない初めて野球をやる3年生以下の子に限らせてもらいました」

チーム発足の経緯は、シーホース立ち上げの3年前、高良さんがベースボールファイブ(以下、BB5)の社会人チーム『琉球SEAHORSE』を結成した事が発端。ちなみにBB5とはキューバ発祥の競技で、1チーム男女混合の5⼈制、5イニングで行われる。バットもグローブも使わない野球/ソフトボールをストリート化させた競技で、いわゆる「手打ち野球」をイメージしてもらうと分かりやすい。
そのチームに野球経験のある男性はもちろん、ソフトボール経験のある女性が13人集まった。彼女たちの高い技術はもちろん、優しさ、丁寧な接し方や声かけが、男性中心だった学童野球の指導現場を長らく経験してきた高良さんにとっては新鮮だった。
聞けば、女子ソフトボール人口も減少しているという。また女子選手の多くが学童野球から競技人生をスタートさせていることも知った。
少年野球の指導、普及もやりたいと考えていた高良さんのなかでBB5、ソフトボール、野球の3つが繋がった。学童野球人口を増やすことがこの3つのスポーツの発展に繋がる。そう考えて学童野球チーム発足に向けて走り出した。
<カリスマから学んだ小さい子へのアプローチ>
チーム発足に至るまでには合計8回の体験会を実施した。そこでは初めて野球に触れる子たちに「野球が難しい」と思われないように腐心した。
「例えば『打つ』にしても、初めて野球をやる子にいきなり小さなボールを打たせるのは難しい。どうしたらいいか? そこで最初は指導者が手に持った風船を子ども達に打たせるようにしました。止まっているし、大きいからバットに当てることが難しくない。その風船を今度はふわりと投げてそれを打つ。そうやって『打つのは難しい』ではなく『打つのは楽しい』と子ども達に思ってもらえるようにしました」
「捕る」ことに関しては、グローブを構えさせてそこに向かって指導者が下からトスをして投げる。「捕った」というよりも「入った」という方が適切かもしれないが、子どもが捕れたときには思いっきり褒めてあげる。
そうやって「打つ」と「捕る」、それに加えて「投げる」ということを楽しいと思えるようになってから、最後にはドッジボール大のボールを打つ試合形式を行った。

こういった小さな子どもへのアプローチは、多くの著書も出している『多賀少年野球クラブ』の辻正人監督から学んだ。
「滋賀県の多賀町まで何度も練習を見に行かせてもらいました。例えば初めて野球をやる子にはグローブを体の前ではなくて体の横に置かせる。何故そうするかというと、体の前でグローブを構えると捕れなかったときボールが体に当たるから。そうなると痛いし、キャッチボールが怖くなり、野球が嫌になるから。
捕れたときには思いっきり褒めてあげる。褒められると子どもも嬉しいからもっとやりたくなる。そういうことをたくさん学ばせてもらいました。だから体験会は毎回雰囲気がめちゃくちゃ良かったんですよ」
辻さんには今も頻繁に連絡を取り、チーム運営の助言をもらっている。
