ロッテ・西川史礁 (C)Kyodo News

 「最初は苦しんだ部分があったんですけど、今は上がってきて良いことも悪いことも経験ができた前半戦だったので、後半戦はしっかりと上げていけるようにやっていきたいと思います」。

 ロッテのドラフト1位・西川史礁(青山学院大)は、前半戦の戦いをこのように総括した。

 春季キャンプを石垣組でスタートさせると、2月16日からの対外試合の成績は16試合に出場して、打率.403(62打数25安打)、1本塁打、9打点と結果を残し、開幕一軍の切符を掴み取った。

 3月28日のソフトバンクとの開幕戦に『1番・レフト』でスタメン出場すると、1-1の6回無死一、三塁の第3打席、「内側にきたらもう回転で行こうと思っていたのでイメージしていた感じに打てました。初安打が良い場面で打てて良かったです。ボールは両親に渡したいですね」と、有原航平が1ボール1ストライクから投じた3球目のシュートをレフト前に勝ち越しの適時打。これがプロ初安打、プロ初打点、チームを勝利に導く一打となった。

 西川は4月2日のオリックス戦の第3打席にセンター前に弾き返し、ZOZOマリンスタジアムで公式戦初安打を記録すると、翌3日のオリックス戦では、0-2の6回一死一塁の第3打席、エスピノーザが1ボール2ストライクから投じた4球目のカーブを遊安打で、球団新人の最多タイ記録となる開幕からの連続試合安打を5に伸ばした。しかし、この安打を最後に、5試合・19打席安打がなく、4月12日に一軍登録抹消となった。

 「一軍で自分の弱いところがはっきり見えましたし、ダメだったところはここでしっかり修正してまた戻った時にすぐに活躍できるように、そう言う準備を必死にやっています」。

 4月18日のヤクルト二軍戦で1試合5安打をマークすると、4月20日のヤクルト二軍戦から4月25日のDeNA二軍戦にかけて4試合連続マルチ安打。4月24日のオイシックス戦では「クイックもあるというのは聞いていたので、頭にいれながら自分のタイミングでしっかり打つことだけを意識して打席に入りました」とファームではあるが公式戦初本塁打を放った。

 ファームで打率.423(52-22)と打ちまくり、4月29日に再昇格。同日のオリックス戦で、球界を代表する宮城大弥から0-0の2回無死一塁の第1打席、2ストライクからの3球目のフォークをセンター前に運ぶと、0-1の7回一死走者なしの第3打席、1ストライクからの2球目のチェンジアップをレフト前に安打と2安打。

 5月3日のソフトバンク戦の第4打席に安打を放ってから17打席連続で安打が出なかったが、5月18日の日本ハム戦、1-1の12回一死一、二塁の場面に友杉篤輝の代打で登場すると、「正直、打席入る前に変なボールに手を出してアウトになるのを嫌がっていたんですけど、冷静になった時に自分のバッティングを思い出して、初球から振るスタイルがいつもやってきたことなので、貫こうと思って初球から行きました」と山本拓実が投じた初球のカットボールを振り抜き、打球は右中間を破る適時二塁打。久しぶりの安打はチームを勝利に導くサヨナラ打となった。

 体調不良で5月27日に再び一軍登録抹消となったが、打率.419(31-13)とバットで結果を残し、6月13日再昇格を果たした。

 6月20日からのDeNAとの3連戦では3試合連続複数安打、22日の試合ではプロ初の猛打賞を含む4安打の大暴れ。6月は月間打率.441(34-15)と打ちまくり、チャンスにも勝負強く、得点圏打率は驚異の.571だった。

 光ったのは打撃だけではない。守備でも、6月22日のDeNA戦、5-0の初回無死一、二塁で佐野恵太の左中間のあたり、センター・藤原がファンブルしたところすぐにカバーし一塁走者・松尾の生還を許さないナイスカバー。

 7月に入ってからも2日の楽天戦から6日のオリックス戦にかけて4試合連続安打、13日の西武戦では「自分自身の状態がバッティング練習していても上がってきているなというのは思うので、もっともっと打てるように、状態を上げられるように1日1日やっていきたいと思います」とプロ入り2度目の猛打賞を達成。

 7月もここまで打率.300(70-21)をマークする。6月に昇格してから、簡単にアウトにならなくなってきた印象がある。

 「バッティングでポイントを近くにしてというのをテーマでやっているので、変化球の見極めにつながっているのかなと思います。その結果、ヒットが増えてきたので、それを続けていきたいなと思います」。

 守っても15日のソフトバンク戦では、2-1の3回一死走者なしで柳町達のレフトフェンス際の打球をフェンスにぶつかりながらキャッチ。守備に関してもフェンス際のプレーだったり、カバーリングなど1点を阻止しようとファイトを見せる。

 「守備もカバーリングをすごく大切にしていることもあって、ここ最近だと楽天モバイルパークで(藤原)恭大さんが後ろに逸らしたのを自分もカバーに行ききれなかったのもあるので、そういうミスをプラスに捉えて、これからはやらないようにという思いでやっています」。

 前半戦を終えて、攻走守に自分が思い描いたプレーはできたのだろうかーー。

 「う〜ん、何ていうんですかね、ホームランというのがまだ出ていないんですけど、率も残せる中でホームランも打てるというのが自分の理想像なので、そこはちょっと思い描いていたところと違うところはあるんですけど、うまくいかないのはプロの世界だと思うので、あんまりホームランにこだわりすぎず、とにかく必死にやっていけば結果がついてくると思うので、しっかりやっていきたいと思います」。

 チームは苦しい戦いが続く中で、若手選手たちは将来に向けて希望の光。「1試合1試合全力で自分のやるべきことをしっかりとやっていきたいと思います」。後半戦もマリーンズファンを熱くするプレーを数多く披露して欲しいところだ。

取材・文=岩下雄太

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岩下雄太

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