楽天・藤平尚真

 楽天・藤平尚真は今季もブルペンで抜群の存在感を放った。

 横浜高時代に“高校BIG4”と呼ばれ、大きな注目を集め16年ドラフト1位で入団。背番号は「19」を与えられ大きな期待を背負い、1年目から3勝をマークした。2年目以降は思うような力を発揮できず、22年からは背番号も『46』に変更。同年が8試合、23年が11試合の登板にとどまったが、昨季リリーフに配置転換し47試合に登板して、20ホールド、1セーブ、防御率1.75と覚醒。シーズン終了後にはプレミア12の日本代表に選出された。

 今季はさらなる飛躍が期待された中で、開幕から今ひとつピリッとしなかった。4月18日の登板後には防御率5.06となり、5月は8試合に登板して月間防御率1.13と調子を取り戻したかのように見えたが、6月4日のDeNA戦から3試合連続失点。6月8日の巨人戦後には防御率5.31になった。

 この登板以降はゼロに抑える登板が増えていき、続く6月11日の中日戦から6試合連続無失点。7月11日のソフトバンク戦からレギュラーシーズン最後の登板となった10月5日のオリックス戦にかけて29試合連続無失点。8月中旬以降はクローザーも任された。

 終わってみれば、62試合に登板して、2勝2敗21ホールド12セーブ、防御率2.11と、前半戦の不安定な投球をかき消すような安定ぶりだった。

もっと読む