超ユーティリティープレーヤーのソフトバンク・牧原大成がプロ15年目の今季、自身初の首位打者、セカンドでのベストナイン、ゴールデン・グラブ賞を受賞するなど充実の1年になった。
牧原はこれまでもセカンド、外野とさまざまな役割をこなしてきたが、バットでは19年に436打席、22年には441打席とあともう少しのところで規定打席に届かなかったシーズンが何度もあった。特に打率.301をマークした22年は、規定打席に残り2打席足りなかった。
今季ロッテとの開幕戦はベンチスタートも、守備から途中出場し、今季初打席でレフト前に安打を放つ。シーズン序盤は打率がなかなか上がらず、スタメンの日があれば、ベンチスタートの日もあった。
5月2日のロッテ戦から3試合連続複数安打を記録すると、打率を一気に上げる。5月の月間打率.294をマークすると、6月以降は6月が月間打率.333、7月が.302、8月が.385と打ちまくった。8月は打率だけでなく、3本塁打、18打点の大活躍で自身初の月間MVPを受賞。
9月は打率もやや落とし、規定打席到達も微妙なところではあったが、シーズン規定打席となる443打席に達して打率.304。初の首位打者に輝いた。
同じ年のドラフトで育成入団した千賀滉大(現メッツ)、甲斐拓也(現巨人)の活躍にスポットライトが浴びることが多かったが、今年の牧原は間違いなく主役だった。