知人から贈られた名入りダルマを持参
西武にドラフト1位で入団した今井達也投手(作新学院高)が6日、埼玉・所沢の若獅子寮に入寮した。
新人選手の中で一番乗りでの入寮となった今井は、午後2時頃に西武ドームに隣接する若獅子寮に到着。「ずっと西武ドームにきたいと思っていたが、なかなかくる機会がなかった。今回、プロ野球選手という立場になってくることができたので、すごくうれしい気持ちと、これからプロ野球選手でやっていくんだという自覚がさらに増しました」と心境を語った。
今井の部屋は、松坂大輔や菊池雄星など、歴代のドラフト1位選手が過ごしたという“出世部屋”。「伝統も歴史もある。ドラ1という立場なので、責任もありますし、自覚も持ってやっていかなければいけない」と気を引き締めた。
入寮にあたり、知人から贈られたという金色のダルマを持参。「一軍初勝利」で片目を入れ、もう一方は、「これから、何か自分で『こういうものを得たい』というものが出てくると思うので、その具体的な目標の数字を達成できたら」入れるという。
テーマは「会」 「出会いに感謝」
また、色紙に達筆な字で『会』という一字を記入。「これまでたくさんの方々に出会って、ここまで成長できた。そういった方々に感謝するとともに、これからはプロ野球選手として、レベルの高い選手、素晴らしい方々との出会いが自分の成長の支えになると思うので、全ての人との出会いに感謝していきたい」とその一字に込められた思いを明かした。
報道陣から「会ってみたい選手は」と問われると、「岸さんのピッチングを生で見たい。移籍してしまったが、同じリーグなので対戦する機会、対戦しなくても生で見る機会はあると思う。勉強になる部分は多いと思うので、目に焼き付けておりたい」と、昨季までライオンズの「11」をつけ、FAで楽天に移籍した岸孝之を挙げた。
しかし、岸は憧れの対象であるだけではない。背番号「11」を背負うルーキー右腕は「岸さんを目標に頑張りたい」と話すが、「『11』を背負った以上、岸さん以上の選手になりたい」と力強く、偉大な先輩超えを誓った。
周りからの期待も大きい。辻発彦新監督は、今井のキャンプ一軍スタートも視野に入れている。それでも今井は、「そういうニュースを聞いて、すごく頑張れるが、安心してはいけない。そういう自信になる言葉をもらった時にどう頑張れるかが、これからを左右すると思う。まだまだ努力しないといけない立場なので」と、謙虚に話す。
ケガしないような体づくりを中心に
焦りはない。9日からは新人合同自主トレに臨むが、まずは体力づくりを中心にトレーニングを積む。
「ケガだけはしないように体づくりに取り組みたい。それでも一軍のマウンドには早く上がりたいとうのもある。上手く両方をバランスよくやっていければ」と笑顔をのぞかせた。
周囲からの大きな期待を背負ったルーキー。「結果が全ての世界。ドラフト1位として、期待に応えられるように。自信をもってやっていきたい」と目を輝かせ、プロへの一歩を踏み出そうとしている。