◆ 巨人・阿部は16年連続2ケタ本塁打継続中
90年代から00年代は古田敦也、矢野燿大、谷繁元信、城島健司、阿部慎之助など打てる捕手が多くいる時代だったが、近年は打てる捕手が減少傾向にある。3月に開催される『第4回ワールドベースボールクラシック』(WBC)に向けても、捕手の打撃力が不安視されている。
そんな中で、シーズン2ケタ本塁打を記録した捕手(現役に限る)は、何人いるのだろうか…。小林の前に正捕手だった阿部がその一人だ。阿部は、プロ入りした01年から16年連続2ケタ本塁打を継続中。
特に10年はリーグ3位となる44本を記録し、両リーグの日本人選手で最も多い本塁打を記録した。捕手という過酷なポジションを務めながら、一時は4番を務めるなど、打撃でもチームに欠かせない存在感を発揮していた。
阿部慎之助(巨人)
01年:13本
02年:18本
03年:15本
04年:33本
05年:26本
06年:10本
07年:33本
08年:24本
09年:32本
10年:44本
11年:20本
12年:27本
13年:32本
14年:19本
15年:15本 ※内野手登録
16年:12本
◆ シーズン2ケタを記録した捕手
阿部以外で、シーズン2ケタ本塁打を記録したことのある現役の捕手をみると、細川亨(楽天)、石原慶幸(広島)、相川亮二(巨人)、会沢翼(広島)、森友哉(西武)、原口文仁(阪神)がそうだ。
阿部のように複数年連続で2ケタ本塁打を記録した選手となると、細川と森の2人に減少する。ただ、森は15年に17本塁打、16年に10本塁打を記録したが、捕手として出場した試合は15年が0試合、16年が26試合しかない。15年と16年は指名打者、外野での出場がほとんどだった。
だが、辻発彦監督が就任した今季、森を捕手として起用することを明言する。捕手のレギュラーで、2ケタ本塁打を記録することができれば、“打てる捕手”が減少する中で大きな存在となりそうだ。
その他、昨季11本塁打を記録した原口、打撃力を売りにする西田明央(ヤクルト)などもおり、今季は2ケタ本塁打を記録する捕手が何人現れるか注目だ。
【2ケタ本塁打を放ったことのある現役捕手】
細川亨(楽天)
04年:11本 ※西武時代
07年:10本 ※西武時代
08年:16本 ※西武時代
石原慶幸(広島)
09年:10本
相川亮二(巨人)
10年:11本 ※ヤクルト時代
会沢翼(広島)
14年:10本
森友哉(西武)
15年:17本
16年:10本
原口文仁(阪神)
16年:11本