久々の大型補強
高橋由伸新監督の初陣となった2016年の巨人は2位に終わった。このオフは、FAで森福允彦、山口俊、陽岱鋼、新外国人にマギー、カミネロ、トレードで2012年のMVP左腕である吉川光夫の獲得に成功した。
この大型補強によって、今シーズンの戦力アップは間違いない。また、各ポジションで激しい競争が起きるだろう。特に内野陣は阿部慎之助、村田修一、坂本勇人といった中心選手がいるが、そこにマギー、ドラフトで吉川尚輝を獲得した。
また、期待の若手・岡本和真、山本泰寛、ベテランの片岡治大、外国人枠の問題があるとはいえクルーズも控えている。ここでは各ポジション、どのような起用法が考えられるのか整理していきたい。
一塁のメインは阿部か
昨シーズンは序盤にギャレット、阿部が復帰後は阿部が一塁を守っていた。今シーズンもメインの起用は、阿部で間違いないだろう。試合終盤に守備固めで、村田が一塁に入るケースは変わらないはずだ。また、マギーが加わったことで阿部、村田、マギーをローテーションで起用することも可能となった。
ポジションは違えど、昨シーズン広島が新井貴浩、エルドレッド、松山竜平を一塁、左翼でローテーション起用をしていた。相手投手の左右、疲労の度合いなどで使う選手を決めるオプションが出来たのは大きなプラスだろう。スタメンを外れた選手は代打で待機することになり、代打陣の薄さも解消できそうだ。
【一塁レギュラー候補の昨季成績】
阿部慎之助
成績:91試 率.310 本12 点52
二塁は最激戦区!
巨人の内野陣で一番の激戦区となりそうなのが二塁だ。長年の悩みとなっているポジションでもあり、近年では片岡をFAで獲得したがケガも多く、今シーズンは若手と争うことになりそうだ。
レギュラー候補には片岡を始めとしてドラフト1位ルーキーの吉川尚、2年目の山本、外国人枠の関係もあるがクルーズなどが名を連ねる。現時点で高橋監督はレギュラーを明言していないがキャンプ、オープン戦の結果を見ながらオーダーを決めていくことになりそうだ。
【二塁レギュラー候補の昨季成績】
片岡治大
成績:32試 率.222 本2 点4
クルーズ
成績:81試 率.252 本11 点37
山本泰寛
成績:27試 率.256 本0 点2
三塁は村田vsマギー
三塁は昨シーズン、ベストナイン、ゴールデングラブ賞を獲得した村田が基本線だが、37歳という年齢を考えるとマギーとの併用も考えられる。
また、プエルトリコのウインターリーグで武者修行を行った岡本もキャンプ、オープン戦ではチャンスを与えられるはずだ。村田がベストナインを受賞しても、決して安泰ではないのが2017年の巨人なのだ。
【三塁レギュラー候補の昨季成績】
村田修一
成績:143試 率.302 本25 点81
マギー
成績:30試 率.228 本0 点6 ※メジャー成績
岡本和真
成績:3試 率.100 本0 点0
遊撃は坂本一択!
主将として主力打者としてチームを引っ張る坂本が守る遊撃には、ポジションを脅かす競争相手はいない。万が一、故障を発症した場合は吉川尚、クルーズが代役を務めることになるが、首位打者・坂本は固定されることは間違いない。
【遊撃レギュラー候補の昨季成績】
坂本勇人
成績:137試 率.344 本23 点75
例年以上にポジション争いが激しくなりそうな巨人の内野陣。2年目の高橋監督は巨大戦力をどのように扱うのか注目が集まる。