メジャー最強守護神が復帰
いよいよ近づいてきた第4回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の開幕。侍ジャパンの世界一奪還に期待が高まる中、気になる動きを見せているチームがある。カナダ代表だ。
過去3大会すべてに出場も、1次ラウンド敗退が続いているカナダ。今回もアメリカにドミニカ共和国、コロンビアと強豪がひしめく“死の組”に入ってしまったが、ここに来てのサプライズ人事がファンを驚かせている。
まずはかつてのメジャー最強守護神として知られるエリック・ガニエの招集。84試合連続セーブ成功という前人未到の記録を持つ41歳が、WBCで現役復帰を果たす見込みであることが報じられた。
2003年にはリリーフながら投手最高の栄誉「サイ・ヤング賞」を受賞した経歴を持つ右腕だが、2010年に現役を引退。野球フランス代表のコーチや監督を務めながら、2015年にカナダ独立リーグで選手としてプレーを再開していた。
とはいえ、ここ2年で登板は2試合。9回1/3を投げて防御率2.22、8奪三振という成績で数字こそ悪くないものの、第一線を退いてからもうすぐ7年になる。かつてのメジャー最強守護神がいきなりの国際大会、それも“死の組”と呼ばれる舞台でどんな姿を見せるのか。世界中の野球ファンから大きな注目を集めている。
捕手を遊撃手で!?
また、現役メジャーリーガーの参戦も決定。ブルージェイズの捕手ラッセル・マーティンの名前もリストに挙がったが、そこでもサプライズがあった。なんとメジャーで4度のオールスター出場を誇るマーティンを、遊撃手として起用する予定だというのだ。
振り返ってみると前回2013年の時には、遊撃手としての出場を希望していたマーティン。大学時代は遊撃手としてもプレーしており、カナダにめぼしい遊撃手がいなかったということもあったが、結局マーティンは代表に招集されなかった。今回は4年越しでその希望が叶うことになるとみられる。
野手では今季サイクル安打を達成するなど、打率.302、34本塁打とブレイクしたフレディ・フリーマンの参戦も決まっており、この2人が並ぶ中軸は他国の脅威となる。
そのほかにも、メジャー132勝の実績を持つライアン・デンプスターが4年ぶりの電撃復帰でWBCへの参戦を決めており、かつてのMVP男ジャスティン・モーノーや、マイケル・ソーンダースといったメジャーFA組もメンバー入り。また、昨年はDeNAでプレーしたジェイミー・ロマックの出場も決まっている。
サプライズ人事で注目を集めるカナダは、死の組で台風の目となるか...。番狂わせに期待したい。