伊東氏が唯一のプレーヤー表彰
野球殿堂博物館は16日、今年の野球殿堂入り表彰者を発表。現ロッテ監督の伊東勤氏や、楽天の副会長・星野仙一氏ら5名が新たに殿堂入りを果たした。
競技者表彰のプレーヤー表彰では、現ロッテ監督の伊東勤氏が選出された。
西武黄金期を支えた扇の要で、チームのリーグ優勝14回、日本一8回に貢献。捕手としてベストナイン10回は野村克也氏に次いで史上2位、ゴールデングラブ賞11回は捕手で最多と球史に残る名捕手として知られている。
昨年は殿堂入りした斎藤雅樹氏、工藤公康氏に次ぐ得票数を集めた伊東氏。候補入りから毎年票を上積みし、9年目にして悲願の殿堂入りとなった。
“岡山出身コンビ”が快挙
エキスパート表彰では、楽天の球団副会長を務めている星野仙一氏と、「カミソリシュート」でお馴染みの平松政次氏の2名が選出。昨年惜しくも合格ラインに届かなかった2人が揃って殿堂入りを果たした。
候補入りから2年連続で落選していた“闘将”は、3度目の正直での殿堂入り。球団を通じて「高校生の時に競い合った平松君と同時に岡山県出身の二人が殿堂入りできたということは、皆さんに感謝しなくてはいけないなと思います」と喜びを語った。
1月22日で70歳になる星野氏。「これだけ野球に携われる幸せを感謝しないといけない」とし、「これから何をすべきか。我がチームのことだけではなく野球界全体のことを考え、野球界が一つになっていくことを後押ししていきたいと思います」と今後への意気込みも語っている。
特別表彰も2名
最後に特別表彰。今年は故・郷司裕氏と故・鈴木美嶺氏が殿堂入りとなった。
郷司氏はアマチュア球界の審判として活躍。春は16回、夏も15回の決勝戦での審判を務め、高校野球ファンの間で伝説の試合と語り継がれる1969年・選手権の松山商-三沢の決勝戦でも決勝、そして再試合で審判を務めた。引退後も審判員の技術向上や後進の指導にも力をいれ、アマチュア野球界の発展に貢献した。
鈴木氏はプロとアマで分かれていた「規則書」の合同化に尽力をした人物の一人。初めて統一された「1956年度公認野球規則」の発行に携わり、以降亡くなるまでの長い間「公認野球規則」制作の中心的役割を果たした。
野球殿堂とは…
日本の野球の発展に大きな貢献した人物の功績を永久に讃え、顕彰することを目的に、1959年に創設。【プレーヤー表彰】
▼ 対象者
現役を引退したプロ野球選手で、引退後5年以上経過した人。(※選考対象となるのはその後15年間)
▼ 選出方法
野球報道に関して15年以上の経験を持つ委員(約300人)が投票。75%以上得票すれば殿堂入り。
【エキスパート表彰】
▼ 対象者
・現役を引退したプロ野球の監督・コーチで、引退後6カ月以上経過している人。
・現役を引退したプロ野球選手で、引退後21年以上経過した人。
▼ 選出方法
すでに殿堂入りしている人物(約30名)と競技者表彰委員会の幹事、野球報道年数30年以上の経験を持つ委員(約70名)が投票。75%以上得票すれば殿堂入り。
☆歴代受賞者まとめ⇒(https://baseballking.jp/ns/100551)