昨季チーム最多本塁打のデスパが退団
ロッテの課題のひとつに長打力があげられる。
昨季チーム最多の130試合に4番でスタメン出場したデスパイネが退団。デスパイネはチームトップの24本塁打、92打点をマークした主砲だ。昨季のロッテのチーム打撃を見ると、打率はリーグ5位の.256、本塁打はリーグワーストの80本塁打、チーム得点もリーグ4位の582得点と貧打に喘いだ。
長打という部分に注目すると、デスパイネに次いで本塁打数が多かった10本塁打のナバーロも退団。3番目に本塁打が多かった選手が、日本人選手チーム最多の8本塁打を記録した角中勝也だった。
エースの涌井秀章は25日に行われた契約更改の席で「やっぱりホームランバッターがいない。おまけに(デスパイネは)100打点近く稼げるバッターなので、その代償はすごくピッチャーとしても、チームとしても大きい。それをどれだけ投手力でカバーできるのかなと考えている」と話したほどデスパイネの退団は、チームにとってかなりの痛手だ。
アジャ「2ケタは最低目標」
一方でレギュラーを目指す選手たちにとってみれば、かなりのチャンスといえる。今季4年目を迎える井上晴哉は、「デスパイネがいなくなってチーム的には痛いと思う。だが個人的にはチャンス。やらないといけない時があると思う。それが今かもしれない」と意気込む。
さらに井上は「2ケタは打ちたい。最低目標」とし、「(長打力を)期待されていることは確か。3年が終わり全然結果を残せていない。2ケタ打って存在感を示さないといけない」と危機感を強めている。
今季に向けては「周りのことを言う前に1年間しっかり、自分の考えたことを継続することが大事。シーズン中にそれができたとしても、終わりまでしっかり続けていきたい」と昨季途中からテーマに掲げていた1打席目での打撃、調子が下降したときにどういった対策をするかという引き出しを継続していく考えだ。
また井上といえば、毎年のように故障に泣かされている。このオフも、日本生命の先輩・大島洋平(中日)らと自主トレを行い、「体の使い方というか、体幹。コアな部分。可動範囲を狭めるとケガがしやすくなる。それを広げてケガをしにくい体作りを行っています」と体幹を鍛えたという。
デスパイネが抜けた今季、長打力不足を解消するためにも、目標とする“2ケタ本塁打”は最低でもクリアして欲しいところだ。