即戦力候補として加入するも…
19年ぶりの最下位に4年連続のBクラス、さらに谷繁元信監督の途中退任と、2016年は暗い話題が多かった中日。巻き返しを図る2017年は、森繁和監督の下で再出発する。
昨秋のドラフトでは即戦力右腕の柳裕也(明大)をドラフト1位で獲得。同2位でも堅守を誇る大型内野手・京田陽太(日大)を獲得し、両選手とも2月1日から始める春季キャンプは一軍スタートとなってる。
強竜復権へ新人選手の台頭は欠かせないが、近年、大量獲得が続いた社会人出身の選手たちにも奮起してほしいところ。特に2014、15年にドラフト指名した社会人選手は軒並み不発で、チーム低迷の一因になっている。
14年に三菱日立パワーシステムズ横浜からドラフト1位で入団した野村亮介は、1年目から故障に苦しみ2シーズンで未だ白星なし。昨年は一軍登板もなく通算でもわずか3試合の登板。それでも、故障が癒えたあとは状態を上げてきており、今キャンプは一軍スタートで森監督からの期待度も高い。
同年はドラフト3位以下でも、友永翔太、石川駿、井領雅貴、遠藤一星と多くの社会人野手を獲得。しかし、目立った活躍を見せたのは1年目の遠藤くらいで、全体的に低迷が続いている。
15年のドラフトでも木下拓哉、福敬登、阿部寿樹、石岡諒太の社会人4選手を獲得したが、インパクトを残した選手はいなかった。それでも今回のキャンプは4人全員が一軍スタート。各々が持ち味をアピールし、開幕一軍入りを勝ち取りたい。
彼らへの期待は背番号からも伺い知れる。「1」は友永、「5」は阿部、「9」は石川が着用し、中日のエースナンバーでもある「20」は野村、レジェンド・山本昌が付けていた「34」は福が背負っている。
球団、ファンの思いに応えるためにも、そろそろ存在感を示したい中日の社会人組。彼らが台頭してくれば、チーム力も一気に上がるはずだ。