失敗した先発投手が多い西武

　1日にプロ野球はキャンプイン。今季もカミネロ（巨人）、ジェンセン（ソフトバンク）、アラウホ（中日）など多くの新外国人選手が入団した。新外国人の活躍がチームの命運を分けることも少なくない。ここでは、最近5年間で西武の新外国人選手がどんな成績を残したのか見ていきたい。

　この5年間を見ると、失敗に終わった外国人が多い印象だ。特に先発候補として期待されて入団した14年のレイノルズと15年の郭俊麟が3勝、15年のルブランが2勝、16年のポーリーノ、バンヘッケンは未勝利に終わった。

　活躍した外国人では、メヒアが挙げられる。14年にシーズン途中加入ながら34本のアーチを描き、本塁打王のタイトルを獲得。翌15年は27本塁打と下がったが、昨季はシーズン自己最多となる35本塁打を記録した。

　最近5年間の新外国人1年目の成績は以下の通り。

最近5年間の外国人1年目成績

【2012年】

　カーター、ヘルマン、ウィリアムス、途中入団のオーティズが加入した。

　ヘルマンは3・4月、日本の投手陣に苦戦し打率.192にとどまったが、5月は月間打率.316を記録。その後、好不調の波があったが、全144試合に出場して打率.270、リーグ2位の41盗塁をマークした。

＜野手＞
カーター
12年成績：59試 率.294 本4 点27

ヘルマン
12年成績：144試 率.270 本3 点60

オーティズ
12年成績：64試 率.286 本9 点21
☆途中加入

＜投手＞
ウィリアムス
12年成績：55試 4勝3敗4S 防1.70

【2013年】

　この年は広島から加入したサファテが存在感を見せた。

　広島を自由契約となり西武に加入したサファテは、セットアッパーとして開幕すると、シーズン途中から抑えに配置転換。終盤に涌井秀章が抑えに回ったこともあり、再びセットアッパーとなったが、58試合に登板して9勝（1敗）、10セーブの活躍だった。

＜投手＞
サファテ
13年成績：58試 9勝1敗10S 防1.87
☆広島から加入

シコースキー
13年成績：一軍登板なし

＜野手＞
カーター
13年成績：14試 率.133 本0 点3
☆途中加入

スピリー
13年成績：70試 率.234 本3 点25

【2014年】

　14年は途中加入したメヒアが本塁打のタイトルを獲得した。

　4月下旬に入団すると、5月15日の日本ハム戦で来日初出場すると、初打席で本塁打を記録。5月は本塁打3本だったが、夏場に入ると8月に11本塁打を記録するなど、本塁打を量産した。シーズン途中加入選手では、史上初となる本塁打王に輝いた。

＜投手＞
ボウデン
14年成績：36試 2勝1敗 防4.50

レイノルズ
14年成績：12試 3勝7敗 防5.46

＜野手＞
ランサム
14年成績：38試 率.212 本2 点12

メヒア
14年成績：106試 率.290 本34 点73
☆途中加入

【2015年】

　郭俊麟、バスケス、メヒア、ルブラン、セラテリが加入したが、不本意な成績に終わった外国人が多かった印象だ。

　郭俊麟は、14年に行われた「第1回 21Uワールドカップ」のチャイニーズ・タイペイ代表として参加しMVPに輝く活躍を見せるなど、かなり期待度が高かったが、3勝7敗、防御率5.31と苦戦した。

＜投手＞
郭俊麟
15年成績：21試 3勝7敗 防5.31

バスケス
15年成績：34試 3勝1敗 防3.63

メヒア
15年成績：4試 0勝0敗 防14.73

ルブラン
15年成績：8試 2勝5敗 防4.23

＜野手＞
セラテリ
15年成績：33試 率.183 本0 点6

【2016年】

　8月28日のウルフが勝利を挙げるまで、外国人投手の白星が0と苦戦した。ウルフが4勝を挙げたが、ポーリーノ、バンヘッケン、C.Cリーは白星を挙げることなく、同年限りで退団した。

＜投手＞
ポーリーノ
16年成績：9試 0勝6敗 防4.70
☆途中加入

バンヘッケン
16年成績：10試 0勝4敗 防6.31

C.C.リー
16年成績：18試 0勝0敗 防6.48

ウルフ
16年成績：4試 4勝0敗 防3.04
☆途中加入

今季加入した外国人

【2017年】

シュリッター
生年月日：1985年12月21日
出身地：アメリカ
身長／体重：195センチ／106キロ
投／打：右投／右打

ガルセス
生年月日：1990年1月7日
出身地：ドミニカ共和国
身長／体重：180センチ／79キロ
投／打：左投／左打

キャンデラリオ
生年月日：1982年5月28日
出身地：ドミニカ共和国
身長／体重：188センチ／91キロ
投／打：右投／右打