◆ 最近5年間の新外国人成績
1日にプロ野球はキャンプイン。今季もカミネロ(巨人)、ジェンセン(ソフトバンク)、アラウホ(中日)など多くの新外国人選手が入団した。新外国人の活躍がチームの命運を分けることも少なくない。ここでは、最近5年間で巨人の新外国人選手がどんな成績を残したのか見ていきたい。
【2012年】
投手はソフトバンクから加入したホールトンが先発で12勝、マシソンが10セーブを挙げリーグ優勝に貢献した。
マシソンは制球の不安から開幕一軍を逃したが、4月18日の中日戦で来日初登板を果たすと、初登板から11試合連続無失点を記録。安定感のある投球を披露したマシソンは、7月から抑えを任され10セーブをマーク。8月に入ると右肘の違和感で一軍登録を抹消されたが、10月に復帰した。
野手はボウカー、エドガーともに満足のいく結果を残せなかったが、ボウカーは日本シリーズで2本塁打7打点の成績を残し、優秀選手に選出された。
<投手>
マシソン
12年成績:40試 2勝0敗10S 防1.71
ホールトン
12年成績:25試 12勝8敗 防2.45
☆ソフトバンクから加入
<野手>
ボウカー
12年成績:69試 率.196 本3 点10
エドガー
12年成績:57試 率.236 本4 点19
☆途中加入
【2013年】
13年は投手のアコスタ、野手のロペスの2人が加入した。
ロペスは、マリナーズ時代イチローと1、2番コンビを組むなど、メジャー通算92本塁打を記録したスラッガー。巨人1年目は18本塁打を記録し、打率は球団の自前助っ人では初となる3割を超えた。
<投手>
アコスタ
13年成績:14試 1勝0敗 防5.54
<野手>
ロペス
13年成績:121試 率.303 本18 点55
【2014年】
リーグ3連覇を達成したこの年、アンダーソンの活躍が光った。
アンダーソンは開幕戦で、来日初本塁打を記録すると、4月2日のDeNA戦で5安打の大暴れ。3・4月は月間打率.378をマークした。5月に入っても好調は続いていたが、走塁中に足を痛め離脱。6月に復帰したが、8月に再び別の個所を痛めて再び離脱した。打率.319を記録するなど活躍を見せたが、故障が多かったのは痛かった。
また、“キューバの至宝”と呼ばれたセペダはシーズン途中に加入し、来日初出場となった5月15日のヤクルト戦で「4番・左翼」で出場。同日の試合でタイムリーヒットを放つ上々のスタートを切ったが、その後は続かず。52試合に出場して、打率.194に終わった。
<投手>
セドン
14年成績:10試 4勝5敗 防4.67
メンドーサ
14年成績:一軍登板なし
☆途中加入
<野手>
アンダーソン
14年成績:87試 率.319 本15 点50
セペダ
14年成績:52試 率.194 本6 点18
☆途中加入
【2015年】
15年はマイコラスが、勝率第1位のタイトルを獲得した。
マイコラスは開幕から2カ月で挙げた白星はわずかに1勝だったが、6月20日の中日戦で3勝目を挙げると、この試合から11連勝でシーズンを終えた。序盤は苦戦したが、シーズン後半はエースの菅野智之とともに先発の軸としてチームを引っ張った。
一方野手は、途中加入のフランシスコ、カステヤーノスが揃って結果を残せず。フランシスコはプレー面以外で、話題にあがることが多かった。
<投手>
マイコラス
15年成績:21試 13勝3敗 防1.92
ポレダ
15年成績:24試 8勝8敗 防2.94
<野手>
フランシスコ
15年成績:5試 率.167 本0 点1
☆途中加入
カステヤーノス
15年成績:6試 率.100 本0 点1
☆途中加入
【2016年】
昨季は途中加入のガブリエルが一軍登板なし、正二塁手として期待されたクルーズは故障離脱が多く81試合の出場にとどまるなど苦戦した。
ギャレットは開幕から「4番・一塁」で出場するも、日本の投手に対応できず5月途中に二軍落ち。再昇格後は、6番や7番を任され、7月は月間打率.327、8月は月間7本塁打を記録し復調。最終的には打率.258、24本塁打、68打点でシーズンを終えた。
<投手>
ガブリエル
16年成績:一軍登板なし
☆途中加入
<野手>
ギャレット
16年成績:123試 率.258 本24 点68
クルーズ
16年成績:81試 率.252 本11 点37
☆ロッテから加入
ガルシア
16年成績:4試 率.000 本0 点0
☆途中加入
◆ 今季加入した外国人
【2017年】
カミネロ
生年月日:1987年6月16日
出身地:ドミニカ共和国
ポジション:投手
身長/体重:193センチ/111キロ
投/打:右投/右打
マギー
生年月日:1982年10月12日
出身地:アメリカ
ポジション:内野手
身長/体重:185センチ/100キロ
投/打:右投/右打
◆ マシソンがチームに欠かせない存在
最近5年間の外国人をみると、マシソン、マイコラス、ポレダ、ロペスと自前で獲得した助っ人が当たっている。
特にマシソンは来日1年目の12年は40試合登板だったが、13年以降は毎年60試合以上に登板。昨季は来日後、自己最多となる70試合の登板を果たした。6年目を迎える“鉄腕助っ人”は、今季も活躍が期待される。
野手はロペスが1年目に3割を超える打率を記録し、ギャレットが昨季24本塁打を放ったが、“外れ助っ人”が多い印象だ。14年から2年間プレーした“キューバの至宝”・セペダは1年目、打率.194、6本塁打と期待に応えることができなかった。