◆ 昨季打撃不振に苦しんだ阪神・鳥谷
阪神のチームリーダー・鳥谷敬は、今季で36歳を迎える。鳥谷といえば、2004年9月11日の巨人戦から連続出場を続けており、10年以上、遊撃のレギュラーとしてチームに君臨する。
しかし、昨季は全試合出場したものの、極度の打撃不振で打率.236に終わった。シーズン後半はベンチを温める日々も多く、悔しい1年となった。
プロ14年目の今季は、再びレギュラーを“奪い”にいく立場となる。遊撃で試合に出場するためにも、プロ5年目・北條史也との競争に勝たなければならない。
◆ 巨人・村田は復活
昨季、他球団のベテランで鳥谷と同じ状況の選手がいた。それは、巨人の村田修一だ。村田は11年オフにFAで巨人に加入し、12年から3年連続140試合以上に出場。13年には打率.316、25本塁打、87打点の成績を残すなど不動の三塁のレギュラーだった。
ところが移籍4年目の15年は、移籍後ワーストとなる103試合に出場して、打率.236、12本塁打、39打点の成績に終わる。原辰徳監督が15年限りで退任し、16年から高橋由伸監督が就任。16年はレギュラーポジションが確約されず、15年オフのウインターリーグで存在感を見せた当時2年目の岡本和真と三塁のレギュラーを争った。
村田は岡本との競争に勝ち、開幕から三塁のレギュラーとして出場すると、15年の不振が嘘のように打ちまくった。5月、7月、9月は月間打率3割を超え、本塁打も9月に7本塁打を記録した。
終わってみれば村田は、143試合全試合出場し、打率.302、25本塁打、81打点と復活。開幕前はレギュラーが確約されていないことを忘れる活躍だった。現時点で鳥谷は厳しい立場にいるが、村田のように“外野”を黙らせるくらいの活躍を見せて欲しいところだ。