山崎康晃,
守護神を目指すDeNAの山崎康晃

◆ ヤクルト・ドラ2星はクローザー?

 一軍キャンプに参加中のヤクルトのドラフト2位右腕・星知弥が、評価をあげている。真中満監督は「うちで一番速いんじゃないか?欲を言えば8回、9回を投げて欲しい」と絶賛。新人ながらセットアッパー、クローザーを任される可能性もありそうだ。

 では、これまでにルーキーでクローザーに抜擢された投手はいたのだろうか。

◆ DeNAは2年続けて新人がクローザー

 近年では山崎康晃(DeNA)が挙げられる。2014年のドラフト1位で指名された山崎康は先発で起用されるも結果を残せず、リリーフに配置転換。三上朋也が故障したこともあり、開幕からクローザーを任されることとなった。この配置転換は結果的に大きな成果を生み、NPB新人記録となる37セーブを挙げ新人王に輝いた。

 山崎康の入団前に抑えを務めていたのも、当時1年目の三上だった。三上は13年ドラフト4位でDeNAから指名され、1年目の4月からクローザーに定着。年間を通じて65試合に登板し1勝4敗21セーブ、13ホールドの成績を残した。2年目以降は、山崎がクローザーに定着したため、セットアッパーの役割を担っている。

■山崎康晃(DeNA)
15年:58試 2勝4敗37S7H 防1.92

■三上朋也(DeNA)
14年:65試 1勝4敗21S13H 防2.33

◆ 中日も2年連続で新人がクローザーに

 89年ドラフト1位で中日に入団した与田剛(中日)は、150キロを超えるストレートを武器に、当時のシーズン新人記録である31セーブを挙げ最優秀救援投手のタイトルを獲得。新人王も受賞した。15年に山崎に破られるまで25年間、新人のシーズン最多セーブ記録だった。

 新人王を獲得した与田が翌年に故障。代わりに抑えとして抜擢されたのが新人の森田幸一だった。森田はルーキーイヤーから50試合に登板し10勝3敗17セーブと与田の穴を埋める活躍。中日から2年連続の新人王誕生となった。

 00年代に入ってからは03年に永川勝浩(広島)、04年に三瀬幸司(ダイエー)も新人ながらクローザーに定着。永川は新人王を獲得できなかったものの、三瀬は新人王を受賞している。

■与田剛(中日)
90年:50試 4勝5敗31S 防3.26

■森田幸一(中日)
91年:50試 10勝3敗17S 防3.03

■永川勝浩(広島)
03年:40試 3勝3敗25S 防3.89

■三瀬幸司(ダイエー)
04年:55試 4勝3敗28S 防3.06

 ヤクルトの昨季チーム救援防御率はリーグワーストの4.34だった。秋吉亮、ギルメットらが抑え候補となっているが、星は勝ちパターンの役割を担うことができるだろうか

もっと読む