新人柳もマウンドで呆然
中日の新外国人アレックス・ゲレーロ内野手が10日の沖縄・北谷キャンプで、ついにそのベールを脱いだ。キャンプ初日のフリー打撃から柵越えを連発し、やはり“本物”だった。
この日に行われたシート打撃。実戦形式で行われたこの練習には、エース大野雄大やWBC日本代表の岡田俊哉、そしてルーキー柳裕也ら主力組が登板。対する打者も平田良介に大島洋平と、こちらも主力組が並んだ。
まず登板したのが大野。まだキャンプ序盤ということもあり、なかなか制球が定まらないが、そこを見逃さなかったのがゲレーロ。真芯でとらえた打球は、軽々と柵を越えていった。ダイヤモンドをゆっくりと回るゲレーロに、訪れたファンから拍手が贈られた。
大野からの1発では終わらなかった。続いて登場したルーキー柳との対戦。やや緊張気味に見えた柳だったが、ゲレーロはお構いなしにと、またもやフルスイング。やや詰まったかに見えた当たりだったが、大きく弧を描いた打球はそのままスタンドイン。これにはファンはもちろんチームメートからもどよめきが起きた。まさに恐るべしパワー。打たれた柳はマウンドで呆然とするしかなかった。
メジャー通算11本と実績こそないものの、元キューバ代表のパワーはやはり本物だった。レギュラーシーズンでは3番起用が濃厚。3番ゲレーロ、4番ビシエド、5番平田というものすごいクリーンアップが誕生しそうだ。昨季の中日はチーム打率・得点共にリーグ最下位と貧打が目立ったが、今年はゲレーロの加入で180度違った打線になるかもしれない。