高卒ルーキーの細川は本塁打
キャンプがスタートして2週間以上が経過した。今季プロ入りした田中正義(ソフトバンク)、柳裕也(中日)といったドラ1ルーキーたちが話題を集める中、ドラフト5位以下で入団となった“下位指名”の選手たちも開幕一軍を目指して猛アピールを続ける。
DeNAにドラフト5位で入団した細川成也(明秀日立高)がそのひとりだ。高校通算63本塁打を放った細川は、高卒1年目とは思えないほどの打力を披露する。守備から途中出場した13日に行われた阪神との練習試合では、初の対外試合の初打席でセンターバックスクリーンに豪快な一発を叩き込んだ。
さらに16日に行われた中日との二軍戦の練習試合に「5番・左翼」で先発し、レフト線に二塁打放った。金属バットから木製バットへの対応に苦しむ高卒選手が多い中、しっかりと対応している。高卒1年目ではあるが、アピールを続ければ、開幕一軍への道も開けてきそうだ。
虎のドラ5・糸原は打で存在感
阪神のドラフト5位ルーキー・糸原健斗(JX-ENEOS)も、紅白戦、練習試合で存在感を見せる。8日に行われた紅白戦で松田遼馬から逆方向へ二塁打を放てば、11日の紅白戦でも2安打1打点。「2番・二塁」で16日の韓国・サムスンとの練習試合では、第1打席でライト線に二塁打を記録。
ドラフト5位入団ではあるが、社会人出身の即戦力ルーキー。阪神の内野手は現時点でレギュラーが決まっているポジションはなく、競争となっている。結果を残し続ければ開幕一軍どころか、開幕スタメンを奪う可能性も十分にある。
中日ドラ6・丸山は1回無失点
投手では中日のドラフト6位・丸山泰資(東海大)が評価を高めている。15日に行われたKIAとの練習試合では、1回を無安打1奪三振無失点に抑えた。3点リードの9回にマウンドにあがると、二死走者なしから失策で得点圏に走者を進めるが、3ボール2ストライクからインコースのストレートで見逃し三振に仕留めた。
東海大では3年のときに、日本体育大学戦で完全試合を達成するなど、16年のドラフトでは上位指名候補に名前が挙げられていた。4年で調子を落とし下位指名での入団となったが、持っているポテンシャルは高い。
その他、DeNAのドラフト8位・進藤拓也(JR東日本)が韓国・ハンファとの練習試合で2回を無失点、DeNAの育成ドラフト1位・笠井崇正(信濃)も同試合で2回をパーフェクトに抑えた。この中から、開幕一軍を掴み、チームの戦力として機能する選手は何人出てくるだろうか。