カミネロ、森福が加入
3年ぶりにV奪回を目指す巨人のリリーフの層が厚い。
昨季は逆転負けリーグワーストの38度を喫した巨人はこのオフ、メジャー通算149登板のカミネロ、ソフトバンクからFAで森福允彦といったリリーフ陣を補強した。
カミネロは新守護神候補、森福はセットアッパー候補と期待されており、昨季最多セーブのタイトルを獲得した沢村拓一、9年連続で60試合登板中の山口鉄也、昨季最優秀中継ぎ投手に輝いたマシソンといった“勝利の方程式”3人も安泰とはいえない。勝ちパターンで投げるためにも、結果が求められる。
そんな中、昨季マリナーズとパイレーツの2球団で57試合に登板したカミネロは、60回2/3を投げて33与四球と制球力を不安視されていたが、20日の韓国代表との練習試合で1回を無安打無失点2奪三振に抑えた。ストライクを集めることをテーマにしたこの日は、制球で乱れることもなく、ストレートの最速は155キロを計測した。
「投げる場所は気にしていない。やるべきことをやってチームに貢献すること」と話す右腕は、オープン戦でも変わらず結果を残せば、勝ち試合の一角を任される可能性も高そうだ。
リリーフもローテーションが可能!?
投手分業制が本格化した近年のプロ野球では、勝ち試合の7回以降に、セットアッパー、クローザーを固定するケースが多い。巨人も昨季は7回に山口、8回にマシソン、9回に沢村が務めていた。
カミネロ、森福が評判通りの活躍を見せ、山口、マシソン、沢村が安定した投球をみせることができれば、“リリーフのローテーション”を組むこともできそうだ。
仮にリリーフのローテーションを組むことができれば、9年連続60試合登板中の山口、4年連続60試合登板中のマシソンの負担が軽減する。特に山口は勤続疲労が関係しているのか、精彩を欠いた投球が目立つ。カミネロ、マシソン、森福らをローテーションで回すことができれば、山口のパフォーマンスの向上に繋がるのではないだろうか。
ただ、ローテーションを組む場合でも、守護神は固定しておきたいところ。“中継ぎのローテーション”を採用しながらも、日本一に輝いた98年の横浜は、守護神には佐々木主浩が君臨していた。カミネロ、沢村のどちらかを固定した方がよいだろう。
その他にも、戸根千明、田原誠次らが控える。中継ぎのローテーションを組めることができるほど、今年の巨人のリリーフ陣は充実する。外国人枠を含めて高橋由伸監督は、リリーフ陣をどのように起用していくか注目だ。