◆ 大当たりだった昨季の外国人起用
昨季はジョンソン、ヘーゲンズ、ジャクソンの投手陣にエルドレッド、ルナで一軍の外国人枠を回した広島。投手3人がシーズンを通して結果を残し、野手2人も好不調がありながらも1年間を乗り切った。
新外国人野手として獲得したプライディは出番がなく、中継ぎ補強として獲得したデラバーも優勝が決まった後のみの出場となった。緒方孝市監督ら首脳陣が外国人選手の調子の見極め、4枠をうまく使った結果が優勝に繋がったともいえる。
今季はルナ、プライディ、デラバーを自由契約としジョンソン、ヘーゲンズ、ジャクソン、エルドレッドの4名と契約延長。新たに中継ぎ候補のブレイシア、メキシコ代表にも選出経験のあるペーニャを獲得した。これによりキャンプでは外国人枠争いが起こっている。
◆ 残留の3投手にブレイシアが挑む
昨季、外国人投手として史上2人目の沢村賞を受賞したジョンソン。今キャンプでも順調な仕上がりを見せており仕上がりは順調。シート打撃では堂林翔太のバットをへし折るなどすでにエンジン全開。昨季途中に3年契約を結んだことで気の緩みが心配されたが、その気配を微塵も感じさせない圧巻の投球だ。「外国人枠など関係ない」と言わんばかりの活躍を今シーズンも見せてくれそうだ。
昨季、新加入したヘーゲンズ、ジャクソンの中継ぎコンビには新たなライバルが現れた。昨季、アスレチックス傘下のマイナーで46試合に登板し防御率3.56。対抗馬となる右の本格派のブレイシアは、セットアッパーでの起用が予想されジャクソン、ヘーゲンズと外国人枠を争うことになる。
昨季も7月にレッズからデラバーが加わったが、2人の出来がよく優勝が決まるまで出番はなかった。ブレイシアの加入がどう影響するだろうか。昨季同様に登板機会を与えないほどの活躍を見せてくれるかもしれない。
◆ エルドレッドとタイプの違うペーニャの加入
2012年シーズン途中から加わったエルドレッドは今シーズンが6年目となる。規定打席到達は2014年の1回のみだがチームメート、首脳陣からの信頼は厚い。昨季オフに契約が切れた際、他球団からのオファーを断り、広島との再契約を臨んだナイスガイでもある。2年契約ということで来季まで契約が決まっている。
一方のペーニャは、本職の三塁に加え二遊間を守れるスイッチヒッターでアベレージタイプだ。紅白戦や練習試合では三塁を中心に出場しているが、二遊間を守ることが出来、昨季優勝の原動力となった田中、菊池に万が一があった場合の備えとなりそうだ。
6人の外国人選手達による4枠の争い。今季も外国人起用は『当たる』だろうか。緒方監督の決断に注目したい。