“紺ユニ”で連敗ストップ
侍ジャパンは1日、福岡ヤフオク!ドームでWBCの壮行試合を行い、CPBL選抜チャイニーズ・タイペイを9-1で下した。
3月7日に初戦を迎えるチームは、2月23日から宮崎で始動。世界一奪還への歩みを始めたが、オープニングマッチのソフトバンク戦と壮行試合の初戦でCPBL選抜に敗戦...。不安な出だしとなっていたが、ひとつ良い形の勝利を収めることができた。
そんな中、にわかに盛り上がっているのが『侍ジャパン、ユニフォームで強さが変わる説』――。白を基調としたホームユニフォームで連敗を喫したチームが、紺を基調としたビジターユニフォームで快勝。ファンの間では「やっぱりビジユニだよね」といった声が挙がっている。
そこで今回は、2013年の小久保裕紀監督就任以降の公式戦における『着用ユニフォーム』に注目。ファンが抱く印象の通り、ビジターユニフォームの方が強いのか。それとも、あくまで印象だったのか。過去の試合を振り返ってみた。
ホーム(白)も悪い成績ではない
小久保監督の就任した2013年から、ストライプ柄が取り入れられた侍ジャパンの戦闘服。「世界を相手に戦う覚悟と勇気をいつでもその胸に感じられるように」という想いから、1931年に初めて大リーグ・オールスターチームを相手に戦ったユニフォームの文字デザインを復刻するなど、様々なこだわりが詰まっている。
また、昨年WBC用に発表されたユニフォーム(現在着用しているモデル)から、襟と袖に金色のラインが入った。過去2回のWBC制覇を示す「金」、それが輪になっていることで小久保監督が強調してきた「和」を象徴している。
それでは、小久保ジャパン発足以降の『ホームユニフォーム』での戦績を見てみよう。
【ホーム(白)】
・2013年11月9日『BASEBALL CHALLENGE 2013』
vs.チャイニーズ・タイペイ ○(4-2)
・2014年11月10日『2014 SUZUKI 日米野球 壮行試合』
vs.ソフトバンク&日本ハム連合 ●(0-1)
・2014年11月12日『2014 SUZUKI 日米野球 第1戦』
vs.MLBオールスター ○(2-0)
・2014年11月15日『2014 SUZUKI 日米野球 第3戦』
vs.MLBオールスター ○(4-0)
・2014年11月16日『2014 SUZUKI 日米野球 第5戦』
vs.MLBオールスター ●(1-3)
・2015年3月10日『ひかりTV 4K GLOBAL BASEBALL MATCH 2015』
vs.欧州代表 ○(4-3)
・2015年11月6日『ひかりTV 4K presents 世界野球WBSCプレミア12 強化試合』
vs.プエルトリコ ○(3-2)
・2015年11月8日『世界野球WBSCプレミア12』
vs.韓国 ○(5-0)
・2015年11月11日『世界野球WBSCプレミア12』
vs.メキシコ ○(6-5)
・2015年11月15日『世界野球WBSCプレミア12』
vs.ベネズエラ ○(6-5)
・2015年11月16日『世界野球WBSCプレミア12』
vs.プエルトリコ ○(9-3)
・2015年11月19日『世界野球WBSCプレミア12』
vs.韓国 ●(3-4)
・2015年11月21日『世界野球WBSCプレミア12』
vs.メキシコ ○(11-1)
・2016年3月5日『侍ジャパントップチーム強化試合』
vs.チャイニーズ・タイペイ ○(5-0)
・2016年11月10日『侍ジャパントップチーム強化試合』
vs.メキシコ ●(3-7)
・2016年11月12日『侍ジャパントップチーム強化試合』
vs.オランダ ○(9-8)
・2017年2月25日『2017 侍ジャパン オープニングマッチ』
vs.ソフトバンク ●(0-2)
・2017年2月28日『アサヒスーパードライ プレゼンツ 侍ジャパン壮行試合』
vs.CPBL選抜チャイニーズ・タイペイ ●(5-8)
―――――
戦績:18戦12勝6敗(.667)
ここ2試合は連敗となっているものの、トータルで見ると12勝6敗で6つの勝ち越し。ただし、「プレミア12」準決勝の悪夢のような敗戦や、昨秋の強化試合初戦でメキシコに完敗を喫した試合など、直近の印象の悪さは否めない。
ビジター(紺)は7連勝中!
こちらも2013年より、紺地に白のストライプに変更となったビジターユニフォーム。ファンの間では“ホームよりかっこいい”という声も挙がるほど、人気を博している。
小久保ジャパン発足後の『ビジターユニフォーム』での戦績は以下の通り。
【ビジター(紺)】
・2013年11月8日『BASEBALL CHALLENGE 2013』
vs.チャイニーズ・タイペイ ○(4-2)
・2013年11月10日『BASEBALL CHALLENGE 2013』
vs.チャイニーズ・タイペイ ○(1-0)
・2014年11月14日『2014 SUZUKI 日米野球 第2戦』
vs.MLBオールスター ○(8-4)
・2014年11月16日『2014 SUZUKI 日米野球 第4戦』
vs.MLBオールスター ●(1-6)
・2014年11月16日『2014 SUZUKI 日米野球シリーズ 親善試合』
vs.MLBオールスター ○(6-4)
・2015年3月10日『ひかりTV 4K GLOBAL BASEBALL MATCH 2015』
vs.欧州代表 ●(2-6)
・2015年11月5日『ひかりTV 4K presents 世界野球WBSCプレミア12 強化試合』
vs.プエルトリコ ○(8-3)
・2015年11月12日『世界野球WBSCプレミア12』
vs.ドミニカ共和国 ○(4-2)
・2015年11月14日『世界野球WBSCプレミア12』
vs.アメリカ ○(10-2)
・2016年3月6日『侍ジャパントップチーム強化試合』
vs.チャイニーズ・タイペイ ○(9-3)
・2016年11月11日『侍ジャパントップチーム強化試合』
vs.メキシコ ○(11-4)
・2016年11月13日『侍ジャパントップチーム強化試合』
vs.オランダ ○(12-10)
・2017年2月28日『アサヒスーパードライ プレゼンツ 侍ジャパン壮行試合』
vs.CPBL選抜チャイニーズ・タイペイ ○(9-1)
―――――
戦績:13戦11勝2敗(.846)
結論からいうとファンが抱いた印象の通り、ビジターユニフォームの方が圧倒的に成績がよかった。
最後の敗戦は2015年3月の欧州代表戦までさかのぼり、2015年11月の「プレミア12・強化試合」から現在まで7連勝中。たかがユニフォームの色で...と見過ごすのはいかがなものかと思わせるほどの結果が残っている。
まずはホームユニフォームの連敗ストップと、ビジターユニフォームを連勝継続を...。週末の強化試合とWBCの本戦へ向けて、侍ジャパンの『ユニフォームの色』にも注目だ。