大きすぎるデスパイネ流出
2年連続でパ・リーグ3位に入ったロッテ。今年こそ日本ハム、ソフトバンクの2強に割って入りたいところだが、浮上を目指すチームは大きな力を失った。
ロッテの昨年のチーム本塁打は80本。これはパ・リーグ最少の数字であるが、そのうち約3割にあたる24本はデスパイネが打ったものだった。打線の迫力不足が嘆かれて久しいチームにとって、これは死活問題である。
オフには選手側から補強に関しての注文まで挙がった中、チームには2人の新助っ人が加わった。マット・ダフィーとジミー・パラデスである。
新助っ人がオープン戦で躍動!
新たにやってきた2人の外国人選手は、オープン戦で良い動きを見せている。
オープン戦開幕の2月25日、ロッテはヤクルトと対戦。相手エース・小川泰弘に対して1点を先制すると、迎えた2回のチャンスで4番に入ったパラデスがライトへ豪快な一撃。来日初安打を2打席目に、それも本塁打で飾ってみせる。
するとそれに触発されるように、3回に先頭で打席に入ったダフィーがレフトへ一発。こちらも来日初安打を本塁打でド派手に飾るスタートを決めた。
さらにその翌日、26日の巨人戦でもダフィーはセンターバックスクリーンまで運ぶ特大3ランをマーク。パラデスも3打数1安打と2試合連続で結果を残すなど、2人の躍動でデスパイネが不在を感じさせない2連勝スタート。月が変わって4日の中日戦にも勝利し、オープン戦の連勝は3に伸びている。
大砲の穴埋める“3本の矢”
2人の助っ人の躍動は、さらに良い効果を生む。4番と6番、新助っ人に挟まれる形でスタメン出場した鈴木大地が大暴れを見せたのだ。
2月のオープン戦2試合では計8打数5安打の大暴れ。3月4日の試合では4打数無安打に終わったものの、ここまで3試合で打率.417と絶好調だ。
今年から二塁にコンバートした鈴木。守備の負担を減らし、攻撃力アップを狙った伊東勤監督の目論見がここまでは当たっている。昨年は6番や7番といったところが主戦場であったが、両助っ人をつなぐ5番としての活躍に期待がかかる。
デスパイネを失ったロッテだが、代わりに入った2人の新助っ人と鈴木が打線に繋がりをもたらした。大砲の穴は、“3本の矢”で埋める。2強崩しに挑むロッテの新打線に注目だ。