◆ 若手、新戦力が躍動

 2月25日に始まったオープン戦。阪神は昨季日本一の日本ハムと対戦し、北條史也の2本塁打、大山悠輔、糸原健斗といった新人の適時打などで11-3と圧勝。3日に行われた侍ジャパンとの強化試合に4-2で勝利すると、4日のWBCオーストラリア代表戦でも3−0で勝利するなど好調だ。

 オープン戦がスタートし、若手、新戦力の活躍でスタメン争いも激しくなってきた。現時点でポジションが確約しているのは、福留孝介の右翼と、右膝関節炎の影響で実戦練習が行えていない中堅・糸井嘉男のみ。

 とりわけ、内野陣は昨季の開幕戦からガラリと入れ替わりそうだ。

◆ 開幕スタメン内野手総入れ替え!?

 昨季3月25日に行われた中日との開幕戦は以下の通り。

<2016年・阪神開幕オーダー>
1(左)高山俊
2(中)横田慎太郎
3(三)ヘイグ
4(右)福留孝介
5(一)ゴメス
6(遊)鳥谷敬
7(二)西岡剛
8(捕)岡崎太一
9(投)メッセンジャー

 一塁手は来日3年目のマウロ・ゴメスが開幕スタメンを務めた。来日初年度には打点王を獲得したものの2年目、3年目は大きな成果を挙げることはできず、昨季途中にはスタメンから外れることもあり、シーズン終了後に自由契約となった。その後、福留のコンバート案があったものの本人が固辞。一塁は空席の状態になっていたが、紅白戦、練習試合で存在感を見せる中谷将大、本格的に一塁に転向となった原口文仁らで争うことになりそうだ。

 二塁手で出場していたのは西岡剛だが、シーズン中のアキレス腱断裂で現在リハビリ中。打撃練習は開始しているものの、開幕に間に合う状態ではない。新人の糸原健斗、上本博紀、大和らで争っている。

 三塁手は新外国人マット・ヘイグがスタメン出場していた。シュアな打撃が売りのヘイグだったが、わずか31試合の出場で打率.231と低迷。シーズン終了後に自由契約となった。今季はドラフト1位の大山悠輔、新外国人のキャンベル、本来は遊撃手の鳥谷敬の3人が争うことになりそうだ。

 大山は紅白戦開始から実戦で15打数無安打とプロの壁にぶつかったが、キャンプ終盤の紅白戦ではマルチ安打、オープン戦初戦でもヒットを放った。さらに、3日に行われた侍ジャパンとの強化試合では、武田翔太からヒットを放つなどアピールしている。

 最大の注目は、鳥谷と北條の遊撃手の争いだろう。昨季終盤は、若手有望株の北條にレギュラーを奪われ三塁での出場も多くなった鳥谷。シーズン終了後に『遊撃一本で勝負したい』と金本知憲監督に直訴した。ベテランとして逃げずにスタメン争いの勝負を受けるつもりだ。しかし、北條は打撃好調ということもあり、やや北條が有利な状況。阪神の遊撃手争いの軍配はどちらに上がるのだろうか。

 昨季の開幕戦のメンバーとガラリと変わりそうな雰囲気の阪神内野陣。誰が3月31日の開幕オーダーに名を連ねるだろうか…。

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