ニュース 2017.03.05. 22:00

侍ジャパン、ラスト実戦は辛勝…代打・秋山が大仕事、2勝3敗で本番へ

無断転載禁止
起死回生の勝ち越し打を放った秋山翔吾
侍ジャパン・強化試合
● オリックス 3 - 5 日本 ○
<3月5日 京セラドーム大阪>

 侍ジャパンは5日、京セラドーム大阪でオリックスと強化試合を行い、5-3で勝利。この試合をもって、WBC開幕前のすべての実戦が終了した。

 いよいよ大会が目前に迫る中、直前の実戦で1勝3敗となかなか波に乗ることができなかった侍ジャパン。この日も初回、先頭の山田哲人が安打で出塁しながらも、2番・菊池涼介が送りバントを打ち上げてしまい捕飛。後続もつづかず、いきなりちぐはぐな攻撃からのスタートとなってしまう。

 すると直後の裏、先発の藤浪晋太郎がつまずく。先頭の西野真弘に四球を与えると、盗塁で無死二塁とされた後、安達了一は犠打。転がった打球を投手の藤浪が処理するも、この一塁送球が二塁方向に逸れて後逸。この間に西野が生還し、ミスで先制点を献上してしまった。

 なおも失策で出塁させた安達に盗塁を決められ再びピンチとなると、3番・吉田正尚に対しては内角の速球でバットを折るも、打球はショートの頭を越えてレフトの前にポトリ。安達が生還し、打者3人・安打1本で2点を奪われた。

 その後、ロメロにも安打を浴びると、一死の後に小谷野栄一に四球を与え、一死満塁のピンチ。大量失点の危機も迎えたが、ここは7番・伊藤光を二ゴロで併殺に斬り、なんとか2点でしのいだ。


 それでも打線が藤浪を援護。金子千尋に代わり、2番手で登板した2年目の近藤大亮から中田翔が安打を放つと、坂本勇人がレフト越えの二塁打で続き、無死二、三塁の大チャンス。ここで打席に入った鈴木誠也が外寄りのボールをフルスイングすると、高々と上がった打球はレフトスタンドへ。3ランとなり、侍ジャパンが一振りで試合をひっくり返した。

 援護を受けた藤浪は、人が変わったように好投。「初回は久しぶりに力勝負をしようとしたら力み過ぎました。本番では今日の2回のような力を抜いたピッチングがしっかりとできればと思います」と語ったように、2回をかんたんに無失点締め。課題と収穫の最終調整を終えた。

 
 1点をリードしていた侍ジャパンだが、4回に登板した岡田俊哉が若月健矢に適時打を浴びて失点。3-3となり、試合がふり出しに戻る。

 その後、試合はこう着状態。両者決め手に欠く展開が続いたが、9回にようやく均衡が破れた。

 9回表、先頭の平田良介が安打で出ると、2人倒れながらも鈴木が四球を選んで二死ながら一、二塁のチャンス。ここで代打・秋山翔吾が登場すると、2ストライクと追い込まれながらもオリックスの新助っ人ウエストの変化球をすくい上げた打球は、ライトの頭上を越えてフェアゾーンへ。一気に二者が生還し、打った秋山も三塁に到達。適時三塁打で5-3と勝ち越しに成功した。

 直後の9回裏は、変則サイドハンドの秋吉亮がきっちり締めて試合終了。代打・秋山の土壇場の一振りで勝ち越し、侍ジャパンが本番前最後の実戦を勝利で締めくくった。


【侍ジャパン・結果】
・オープニングマッチ(2月25日)
 vs.ソフトバンク ● 0-2

・壮行試合(2月28日)
 vs.CPBL選抜チャイニーズ・タイペイ ● 5-8

・壮行試合(3月1日)
 vs.CPBL選抜チャイニーズ・タイペイ ○ 9-1

・強化試合(3月3日)
 vs.阪神 ● 2-4

・強化試合(3月5日)
 vs.オリックス ○ 5-3
ポスト シェア 送る
  • ALL
  • De
  • 西

メジャーリーグ

高校・育成