ニュース 2017.03.09. 08:00

千賀、流れ呼ぶ圧巻の投球…世界の舞台でも「あまり緊張しなかった」

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好投を披露した千賀
 育成の星は、世界の舞台でも全く動じることがなかった。侍ジャパンの千賀滉大が圧巻の投球を披露。侍ジャパンに白星をもたらした。

 第4回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)で王座奪還を目指す侍ジャパンは8日、オーストラリア代表と対戦。4-1で勝利し、2次ラウンド進出に大きく前進した。

 同点で迎えた6回、3番手として登板した千賀。3番・ヒューズ、4番・デニングから空振り三振を奪う。5番のケネリーに内野安打で出塁を許すも、6番・ウェルチを空振り三振に仕留め、相手の中軸を封じた。

 すると、迎えた7回表、長らく不振にあえいでいた5番・中田翔の豪快な一発で逆転に成功。侍ジャパンがこの日、初めてリードを奪った。

 大砲の一発で勝ち越した7回裏も、マウンドに現れたのは千賀。またもや、先頭打者を空振り三振に斬ると、後続も打ちとり、三者凡退に仕留めた。155キロのストレートに千賀の代名詞ともなっている鋭く落ちる“おばけフォーク”で相手打線を翻弄。2回1安打無失点の好投で、チームに流れを引き込んだ。



 「あまり緊張しなかった」。24歳の右腕は大舞台でも臆することはなかった。しかし、ただの強がりではない。確固たる自信があった。

 「ブルペンでストライクが入っていたので」。マウンドに上がっても、変わらずに投げるだけ。強い気持ちでグラウンドの中心に立っていた。

 中田の逆転弾はブルペンで見ていた。それでも平常心。「気持ちは変わらず、ゼロに抑えるだけ」と前だけを見ていた。

 宮崎での強化合宿中はフォームが定まらず、悩んだ時もあった。しかし、投げ慣れたヤフオクドームでの壮行試合で「思い出せた」と振り返る。そこからはいつもの千賀に戻った。

 「しっかり投げられるところを見せることができて良かった」と謙虚に笑う。それもまた、千賀らしい。

 2連勝を飾った侍ジャパン。2大会ぶりの世界一奪還へ、順調な出だしとなった。
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