主力の打撃不振が目立つ
このオフ大型補強を敢行した巨人が少々心配だ。11日に行われたオリックス戦に敗れ、オープン戦3連敗。この日の試合ではオリックス投手陣から1安打しか放てず、完封負けを食らった。
打線はオープン戦スタートから主力組も出場しているが、阿部慎之助が打率.235、マギーが打率.190、長野久義が打率.200、村田修一が打率.176。ここまで戦った試合数が少ないことに加え、あくまで調整の期間の場であるオープン戦ということを考えると、打率が低いことはあまり問題がないのかもしれない。
しかし、主力選手の多くが打てていないのは、少々気になるところ。特に新戦力のマギーは11日のオリックス戦の第4打席で、8打席ぶりに安打を放ったが、オープン戦で放った安打数はわずかに3本だ。
それでも、レギュラー再定着を目指す立岡宗一郎、今季から外野でもプレーしている岡本和真、日本ハムから加入した石川慎吾といった若手が存在感を見せている。
先発、リリーフともに不安定
一方投手陣はというと、 先発陣はエース・菅野智之、15年に勝率第1位のタイトルを獲得したマイコラス、昨季10勝をあげた田口麗斗の先発ローテーション入りが確実視される中、4番手以降は決め手を欠いている。
11日に行われたオリックス戦、日本ハムからトレードで加入した吉川光夫が先発した。日本ハム時代の12年にリーグMVPを獲得するなど、先発ローテーションで活躍が期待される左腕だ。前回登板した4日の古巣・日本ハム戦で、4回3安打無失点に抑えアピールに成功したが、この日は苦しいマウンドとなった。
吉川光は3回までパーフェクトに抑えていたが、4回に先頭の武田健吾に二塁打を浴びると、一死三塁から安達了一にタイムリー。さらにT-岡田、若月健矢にタイムリーを打たれるなど、この回打者9人の猛攻を受け5失点。5回は走者を出しながらも無失点に抑えたものの、5回5失点と不安が残る投球内容となった。
その他、10日のオリックス戦に先発した内海哲也は3回までパーフェクトに抑えていたが足を痛めて降板、7日の中日戦に登板した大竹寛が4回2失点、山口俊は右肩の故障で開幕が絶望的で、故障から復活を目指す杉内俊哉はオープン戦の登板が1度もない。
リリーフ陣は新外国人のカミネロが存在感をみせているが、山口鉄也が11日のオリックス戦で1失点、沢村拓一は4日の日本ハム戦、わずか1球で危険球退場となるなどピリッとしない。
オープン戦とはいえ、2勝6敗と負け越している。開幕まで残り3週間。大型補強を敢行し、優勝候補筆頭の巨人は開幕に向けてどのように調整してくるか注目だ。