ニュース 2017.03.12. 10:00

タレント揃う“難敵”…オランダ代表の実力とは

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侍ジャパンに立ちはだかるオランダ代表とは...

いよいよ2次ラウンドが開幕


 第4回ワールド・ベースボール・クラシックもまもなく開幕から1週間。プールAとプールBの戦いが終わり、12日からは東京でいよいよ2次ラウンドがはじまる。

 プールBを1位で勝ち上がった侍ジャパンは、12日にプールA・2位のオランダ代表と対戦。ダークホースのイスラエルに敗れて2位通過となったが、実力的にはイスラエルに全く引けを取らない強豪。このオランダが2次ラウンド最大のライバルであると警戒する声も多い。


 試合前日の12日には予告先発投手が発表され、日本はキューバ戦で好投を見せた石川歩が先発。一方のオランダは、エースのリック・バンデンハークをぶつけてきた。

 2015年から日本のソフトバンクでプレーしている長身右腕。ケガなどもあって年間を通しての活躍というのはないものの、2年間で通算16勝3敗と高い勝率を誇る。

 今大会でも、初戦の韓国戦で先発して4回を3安打、無失点に封じる好投を披露。早くも150キロ超えを連発するなど、状態は良好だ。

 侍ジャパンの打者とも顔なじみで、特徴などはすでに頭に入っていることだろう。ここ3戦とは比べ物にならないくらい、厄介な相手となりそうだ。


“無敵のバンデン”、攻略法は?


 2015年は来日初登板から無傷の9連勝を収め、2016年5月の日本ハム戦で敗れるまで負け無しの14連勝を記録したバンデンハーク。堀内恒夫氏が持っていた『初登板からの連勝記録』を50年ぶりに塗り替え、完全無欠な投球から“無敵のバンデン”と恐れられた。

 彼の詳細なデータを見てみると、持ち球としてはストレート、スライダー、カーブが中心。球威抜群のストレートは被打率.211を誇り、目先を変えるカーブも被打率.125と圧巻の数字を残しているが、唯一スライダーは被打率が.319と良くない数字になっている。

 ただし、これらはWBC球に変わることで軌道が変化することも考えられるため、参考程度のデータとなりそうだ。


 また、球数制限というルールはあるが、2次ラウンドでは80球まで投げられる。1次ラウンドでは65球だったため、「4回ないし長くても5回まで我慢...」と腹をくくることも出来たのだが、2次ラウンドでは相手のペースに乗ってしまうと試合中盤から後半まで続投される恐れがある。

 しかし、バンデンハーク以外の投手というとさほど目立った存在はなし。初戦の韓国戦こそシャットアウト勝ちだったが、プール最下位のチャイニーズ・タイペイ相手にも5失点を喫し、イスラエル戦でも4失点。やはりバンデンハークをマウンドから引きずり降ろすことがひとつのポイントとなりそう。

 いかに相手のペースにしないよう攻めていくか...。バッテリーの思い通りにさせない攻撃が重要となる。


タレント揃いの打撃陣


 また、怖い存在なのが強力打線。1番からシモンズ、プロファー、ボガーツと現役メジャーリーガーが名を連ね、初回からプレッシャーをかけてくる。

 特に好調なのが2番に入るプロファー。メジャーでは昨季の打率が.239、5本塁打で20打点という成績に終わっているが、今大会はここまで打率.545、1本塁打、3打点と絶好調だ。

 さらにそんな3人の後ろに控えているのが、日本でもお馴染みのバレンティン。強力打線の4番に座り、本塁打こそ出ていないものの.556という高い打率を残している。

 日本としては攻めあぐねる間に、一発で失点を重ねるというのが最悪の展開となる。強力打線に火をつけないよう細心の注意を払いつつ、粘り強くバンデン攻略を...。小久保ジャパンの戦い方に注目だ。
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