【第4回WBC・2次ラウンド】
● オランダ 6 - 8 日本 ○
<3月12日 東京ドーム>
第4回ワールド・ベースボール・クラシックは12日、東京ドームで2次ラウンドが開幕。侍ジャパンは初戦でオランダと対戦し、延長タイブレークの末に8-6で競り勝った。
アメリカ行きをかけた戦いがいよいよスタート。プールAを勝ち抜いたイスラエルとオランダ、プールBの2位・キューバとの対決で、上位2チームが準決勝の地・ロサンゼルスへの切符を得る。
1次ラウンドとは全く違う独特の雰囲気が漂う中、先手を取ったのは日本だった。
2回、中田が泳ぎながらも三塁線を破る二塁打で出塁すると、6番・坂本が犠打。きっちりと1球で決め、山田の四球を挟んで8番・秋山がレフトへの犠飛。スタメン抜擢に応える打撃で先制点をもたらす。
直後の2回裏には、先発・石川がJ.スクープに一発を浴びてあっけなく同点とされるも、すぐに打線が奮起。3回一死から菊池のボテボテの打球が三遊間に飛び、これが内野安打に。盗塁も決め、一死二塁のチャンス。
ここで青木は三塁線を強襲するゴロを放つも、オランダの三塁手・ボガーツが横っ飛びでキャッチ。投げることは出来ずに内野安打となったが、得点のチャンスを阻まれてしまう。しかし、二死となって打席に入った中田が外寄りやや甘く入った変化球を拾うと、打球は長い滞空時間の末にレフトスタンドへ。本塁打となって一気に3点を勝ち越した。
打線はなおも動揺を隠せないバンデンハークを攻め、坂本の四球、山田の安打で二死ながら一、二塁。ここで秋山がセンターへ弾き返す適時打。2打席連続の打点を挙げ、5-1とリードを広げた。
これで主導権を握ったかに思われたが、国際舞台は甘くない。
その裏、石川は一死からオデュベルに粘られた末に一塁線を破られると、シモンズにもライトに弾き返される適時打。2-5となると、一死一塁からプロファーの一塁強襲の打球が安打となり、一死一、三塁とピンチ拡大。ここで3番・ボガーツはライトへの浅い飛球に打ち取ったが、青木の好返球も届かず犠飛で失点。3-5と2点差と迫られる。
これで二死も、走者は一塁。迎えるは4番のバレンティン。1ボール・1ストライクからの3球目、浮いたシンカーを完ぺきに捉えられると、打球はライナーでレフトポールを直撃。2ラン被弾で、5-5とあっという間にリードを吐き出してしまった。
それでも5回、日本は坂本の安打などで二死ながら三塁のチャンスを作ると、1次ラウンドで好調な打撃を見せた小林が執念のタイムリー。6-5とみたびリードを奪う。
ここまでは取られた直後に取り返される流れが続いた守りでは、2番手・平野の後を受けて千賀が登板。シモンズ、プロファーの1・2番コンビに連打を浴びて無死二、三塁と絶体絶命のピンチを招いたが、ここから3番・ボガーツを外低めギリギリいっぱいの速球で見逃し三振。ひとつアウトを取ると、4番・バレンティンは外のフォークで空振り三振。二死となってグレゴリアスには速球を弾き返されるも一塁ゴロに抑え、大ピンチを切り抜けた。
千賀が2回を無失点に抑え、7回からは左腕の松井が登板。一死からプロファーに四球を与え、ボガーツにもフルカウントと苦しい投球。最後は外寄りの速球を叩かれ、打球は松井の足元で跳ねてセンターへ。しかし、この打球を二塁手の菊池が横っ飛びで押さえる超スーパーキャッチ。バックハンドのグラブトスで二塁へ送り、これをベースカバーの坂本がなんとか捕球。ビッグプレーで松井を救った。
そして二死一塁となり、バレンティンを迎えるところで右のサイドハンド・秋吉へとスイッチ。バレンティンとの同僚対決となるも、最後は外の変化球で空振りの三振に斬って取り、このピンチをしのいだ。
しかし、まだピンチは続く。8回、6番手の宮西が先頭のグレゴリアスにポテンヒットを許すと、続くJ.スクープにも三遊間を破られて無死一、二塁。逆転の走者まで背負ってしまう。
三振で一死を取るも、四球で満塁。ここでベンチは継投を選択。一死満塁で増井をマウンドに送り込む。まさに絶体絶命のピンチも、増井はオデュベルを真っ直ぐで押し切り空振り三振。二死となってトップに戻ったシモンズも遊ゴロに打ち取り、この大ピンチを無失点。1点のリードを死守し、9回へとつないだ。
表も無得点で迎えた9回裏、マウンドには8人目の則本が登場。先頭のプロファーを155キロの速球で見逃し三振に打ち取るも、ボガーツを四球で出し、続くバレンティンは右中間への安打。一死一、三塁とピンチが広がる。
一打同点、長打でサヨナラ...。それでも則本はこのピンチでグレゴリアスを浅い左飛に打ち取り二死。あと一人で勝利というところ、J.スクープの打球はセカンド左へのゴロ。名手・菊池がこれに飛びつくも触れるのが精一杯で打球はセンターへ。三塁走者が還り、土壇場で試合がふりだしに戻った。
それでも、なおも残った二死二、三塁のピンチは空振り三振で切り抜け、6-6の同点で9回終了。試合は延長戦へともつれ込んだ。
延長10回、日本は小林が安打で出ると、代打・内川が詰まりながらもレフト線に落とす二塁打でチャンス。菊池が敬遠で歩かされ、一死満塁となったが、青木が最悪のニゴロ併殺。勝ち越すことができない。
嫌な空気が漂ったが、10回から登板の牧田がオランダ打線を翻弄。テンポよく3人で斬り、流れを相手に渡さない。
そして試合は11回、延長タイブレークに突入。無死一、二塁のスタートで途中から4番に入っている鈴木が1球で犠打成功。一死二、三塁とすると、中田がレフトへの2点適時打。チャンスを活かし、勝ち越しに成功する。
11回裏、守る日本は牧田が続投。2番からの上位打線も、2番のプロファーを内野フライで打ち取ると、ボガーツも三ゴロに斬って二死。最後は途中から入ったサムズを捕飛に打ち取り、試合終了。5時間に迫る死闘を制した侍ジャパンが、2次ラウンドの初戦を白星で飾った。
● オランダ 6 - 8 日本 ○
<3月12日 東京ドーム>
第4回ワールド・ベースボール・クラシックは12日、東京ドームで2次ラウンドが開幕。侍ジャパンは初戦でオランダと対戦し、延長タイブレークの末に8-6で競り勝った。
アメリカ行きをかけた戦いがいよいよスタート。プールAを勝ち抜いたイスラエルとオランダ、プールBの2位・キューバとの対決で、上位2チームが準決勝の地・ロサンゼルスへの切符を得る。
1次ラウンドとは全く違う独特の雰囲気が漂う中、先手を取ったのは日本だった。
2回、中田が泳ぎながらも三塁線を破る二塁打で出塁すると、6番・坂本が犠打。きっちりと1球で決め、山田の四球を挟んで8番・秋山がレフトへの犠飛。スタメン抜擢に応える打撃で先制点をもたらす。
直後の2回裏には、先発・石川がJ.スクープに一発を浴びてあっけなく同点とされるも、すぐに打線が奮起。3回一死から菊池のボテボテの打球が三遊間に飛び、これが内野安打に。盗塁も決め、一死二塁のチャンス。
ここで青木は三塁線を強襲するゴロを放つも、オランダの三塁手・ボガーツが横っ飛びでキャッチ。投げることは出来ずに内野安打となったが、得点のチャンスを阻まれてしまう。しかし、二死となって打席に入った中田が外寄りやや甘く入った変化球を拾うと、打球は長い滞空時間の末にレフトスタンドへ。本塁打となって一気に3点を勝ち越した。
打線はなおも動揺を隠せないバンデンハークを攻め、坂本の四球、山田の安打で二死ながら一、二塁。ここで秋山がセンターへ弾き返す適時打。2打席連続の打点を挙げ、5-1とリードを広げた。
これで主導権を握ったかに思われたが、国際舞台は甘くない。
その裏、石川は一死からオデュベルに粘られた末に一塁線を破られると、シモンズにもライトに弾き返される適時打。2-5となると、一死一塁からプロファーの一塁強襲の打球が安打となり、一死一、三塁とピンチ拡大。ここで3番・ボガーツはライトへの浅い飛球に打ち取ったが、青木の好返球も届かず犠飛で失点。3-5と2点差と迫られる。
これで二死も、走者は一塁。迎えるは4番のバレンティン。1ボール・1ストライクからの3球目、浮いたシンカーを完ぺきに捉えられると、打球はライナーでレフトポールを直撃。2ラン被弾で、5-5とあっという間にリードを吐き出してしまった。
それでも5回、日本は坂本の安打などで二死ながら三塁のチャンスを作ると、1次ラウンドで好調な打撃を見せた小林が執念のタイムリー。6-5とみたびリードを奪う。
ここまでは取られた直後に取り返される流れが続いた守りでは、2番手・平野の後を受けて千賀が登板。シモンズ、プロファーの1・2番コンビに連打を浴びて無死二、三塁と絶体絶命のピンチを招いたが、ここから3番・ボガーツを外低めギリギリいっぱいの速球で見逃し三振。ひとつアウトを取ると、4番・バレンティンは外のフォークで空振り三振。二死となってグレゴリアスには速球を弾き返されるも一塁ゴロに抑え、大ピンチを切り抜けた。
千賀が2回を無失点に抑え、7回からは左腕の松井が登板。一死からプロファーに四球を与え、ボガーツにもフルカウントと苦しい投球。最後は外寄りの速球を叩かれ、打球は松井の足元で跳ねてセンターへ。しかし、この打球を二塁手の菊池が横っ飛びで押さえる超スーパーキャッチ。バックハンドのグラブトスで二塁へ送り、これをベースカバーの坂本がなんとか捕球。ビッグプレーで松井を救った。
そして二死一塁となり、バレンティンを迎えるところで右のサイドハンド・秋吉へとスイッチ。バレンティンとの同僚対決となるも、最後は外の変化球で空振りの三振に斬って取り、このピンチをしのいだ。
しかし、まだピンチは続く。8回、6番手の宮西が先頭のグレゴリアスにポテンヒットを許すと、続くJ.スクープにも三遊間を破られて無死一、二塁。逆転の走者まで背負ってしまう。
三振で一死を取るも、四球で満塁。ここでベンチは継投を選択。一死満塁で増井をマウンドに送り込む。まさに絶体絶命のピンチも、増井はオデュベルを真っ直ぐで押し切り空振り三振。二死となってトップに戻ったシモンズも遊ゴロに打ち取り、この大ピンチを無失点。1点のリードを死守し、9回へとつないだ。
表も無得点で迎えた9回裏、マウンドには8人目の則本が登場。先頭のプロファーを155キロの速球で見逃し三振に打ち取るも、ボガーツを四球で出し、続くバレンティンは右中間への安打。一死一、三塁とピンチが広がる。
一打同点、長打でサヨナラ...。それでも則本はこのピンチでグレゴリアスを浅い左飛に打ち取り二死。あと一人で勝利というところ、J.スクープの打球はセカンド左へのゴロ。名手・菊池がこれに飛びつくも触れるのが精一杯で打球はセンターへ。三塁走者が還り、土壇場で試合がふりだしに戻った。
それでも、なおも残った二死二、三塁のピンチは空振り三振で切り抜け、6-6の同点で9回終了。試合は延長戦へともつれ込んだ。
延長10回、日本は小林が安打で出ると、代打・内川が詰まりながらもレフト線に落とす二塁打でチャンス。菊池が敬遠で歩かされ、一死満塁となったが、青木が最悪のニゴロ併殺。勝ち越すことができない。
嫌な空気が漂ったが、10回から登板の牧田がオランダ打線を翻弄。テンポよく3人で斬り、流れを相手に渡さない。
そして試合は11回、延長タイブレークに突入。無死一、二塁のスタートで途中から4番に入っている鈴木が1球で犠打成功。一死二、三塁とすると、中田がレフトへの2点適時打。チャンスを活かし、勝ち越しに成功する。
11回裏、守る日本は牧田が続投。2番からの上位打線も、2番のプロファーを内野フライで打ち取ると、ボガーツも三ゴロに斬って二死。最後は途中から入ったサムズを捕飛に打ち取り、試合終了。5時間に迫る死闘を制した侍ジャパンが、2次ラウンドの初戦を白星で飾った。