6投手が登板不可!?
3月6日に開幕した第4回ワールド・ベースボール・クラシックもいよいよ終盤戦へと差し掛かり、東京での2次ラウンドも残すところあと1試合。プレイオフにならなければ、今日にも決勝ラウンド進出の2チームが決定する可能性がある。
2次ラウンド2連勝の侍ジャパンは、最終戦のイスラエル戦で勝てば文句なしの決勝ラウンド進出。敗れても4失点以内で抑えれば、次のステージへと進むことができる。
そんな中、キューバ戦を終えた後にネット上で話題となったのが、「投手がいない!?」という悲鳴だった。
というのも、WBCには『球数制限』のルールが設けられており、投手起用に関して一定の制限がある。『球数制限』を含めた今大会の投手起用に関するルールは以下の通り。
【投手起用のルール】
☆各ラウンドの球数上限
・1次ラウンド=65球
・2次ラウンド=80球
・準決&決勝 =95球
※ただし、打者の打席中に到達した場合は、その打席完了まで。
☆球数による登板間隔
・50球以上投げた場合 =中4日
・30球以上投げた場合 =中1日
・連投(球数関係なし)=中1日
侍ジャパンは2次ラウンド2試合を消化し、その2試合とも登板した投手が5人もいた。“連投”は球数に関わらず中1日以上の空きを要するため、該当する5人とキューバ戦先発で74球を投じた菅野智之の6人が「登板不可」状態となってしまう、という情報が出回ったのだ。
【イスラエル戦の登板可否】
<登板可能>
・則本昂大
・宮西尚生
・藤浪晋太郎
・石川 歩
・武田翔太
・岡田俊哉
・千賀滉大
<登板不可?>
・菅野智之(14日に74球→中4日以上)
・平野佳寿(12日・14日登板→中1日以上)
・松井裕樹(〃)
・秋吉 亮(〃)
・増井浩俊(〃)
・牧田和久(〃)
“連投”の扱いについて
しかし、この情報は誤り。菅野は中4日以上の空きが必要となるため「登板不可」で間違いないが、リリーフで登板した5人はイスラエル戦でも登板することができる。
問題を引き起こす原因となったのが、“連投”の扱い方について。大会公式HPの記載を見ると、「2試合連続で投げた場合は、次の登板まで中1日をあけなければならない」となっており、上述の5人はこのルールに引っかかるようにも見える。
しかし、日本は12日にオランダ戦を戦った後、1日空けての14日のキューバ戦となった。休みを挟んだため、2試合に登板した5人の投手も“連投”扱いにならないのだ。
実際、プールCではドミニカ共和国のロブレスやコロメ、ファミリアといったところが日本時間10日・12日・13日という流れで1次ラウンド全3戦に登板しており、休みを挟めば“連投”扱いにならないことが証明されている。なので、正確に言うならば「連続試合登板」は可能、「連日の登板」が不可、ということだ。
ただし、もし今回“疑い”がかかった5投手が今日のイスラエル戦でも登板し、仮に5失点以上を喫して敗れてしまった場合、あすのプレイオフではいよいよ「登板不可」状態となってしまう。もちろん、勝利のための継投をお願いしたいところだが、そういった不安があることも少し頭に入れておく必要がありそうだ。