ニュース 2017.03.15. 16:30

投手力に要注意!ダークホース・イスラエル代表の実力とは…

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主に抑えを務めてきたゼイドが先発

大会に旋風を巻き起こした“ダークホース”


 14日にキューバ代表との“再戦”を制した侍ジャパンは15日、東京ドームで2次ラウンド3戦目となるイスラエル代表との試合に臨む。

 今大会を最も盛り上げたチームと言っても過言ではないイスラエル。出場国中最下位の41位という世界ランキングも示す通り、戦前はさほど取り上げられることもなかったチームだが、3月6日のWBC開幕戦でホスト国・韓国を延長戦の末に破ると、周囲の見る目が変わった。

 翌日の試合でチャイニーズ・タイペイに15-7で大勝すると、1次ラウンド最終戦ではオランダも破って3連勝。プールAを首位で通過し、日本へと乗り込んでいく。

 移動を挟んでもその勢いは止まることなく、2次ラウンドの初戦でもキューバに4-1で快勝。その快進撃はいつしか“イスラエル旋風”として注目を集めていった。

 2次ラウンド第2戦ではオランダに8回コールドでの初黒星を喫したが、それまでは4試合で失点11と優秀な投手陣を武器に善戦を続けてきた。そして何よりも“ダークホース”として勝ち上がってきた勢いがある。

 今夜の試合、日本は仮に敗北を喫しても、「4失点以内」であれば1位通過が確定となる。しかし、決勝ラウンドに弾みをつけるためにも、ぜひとも勝利してアメリカへと乗り込んでいきたいところだ。


ストッパーが日本戦で先発


 15日に激突する日本とイスラエル。両チームの予告先発は日本が千賀滉大、イスラエルはゼイドと発表された。

 ゼイドは今大会主に抑えとして起用されてきた投手だが、ここに来てまさかの“先発転向”。負けたら敗退決定という試合で、大胆な起用に乗り出した。

 ただし、抑えと言っても1次ラウンド初戦の韓国戦では3イニングを投げており、被安打1と好投。ロングリリーフでチームを大会初勝利へと導いている。

 タイプとしては速球派で、12日のキューバ戦では最速156キロを計測した。スライダーのキレもよく空振りを奪える投手で、ここまで6回を投げて7つの奪三振を記録。乗せてしまうと厄介な相手になる。


 では、ゼイドの弱点はどこになるのか...。まず挙げられるのは、制球の悪さだ。

 上で紹介したように6回で7つの三振を奪っているものの、四球も4つ与えている。また、変化球はここまでスライダーしか投げておらず、的は絞りやすいだろう。

 ポイントとしては、とにかくボール球に手を出さないように、いかに“打つべき球を絞れるか”。勝負どころではヤマを張るのも悪くないとみる。


智将が繰り出す継投術


 また、注意しなければならないのが小刻みな継投だ。

 イスラエルを率いるウェインスタイン監督は、1次ラウンドのオランダ戦で1イニング毎に投手を代える継投策を採用。合計9人の投手を繰り出し、強力打線を見事に封じ込めた。今回も攻略の糸口を掴んだと思いきや、すぐに次の投手に代えられてしまうということも考えられる。

 リリーフ陣も豊富で、速球派から軟投派まで様々なタイプが揃う。そのなかでも要警戒なのがゴールドバーグだ。

 2次ラウンドからチームに加わった右腕は、193センチの身長から150キロを超える速球を投げこんでくる。思い切ってゼイドを前に回すことができるのも、この男の存在があってこそ。日本としてはゴールドバーグを登板させないような展開に持っていきたい。


打線の要注意人物は...


 打線の方は、ここまで打率.538(13-7)と打ちまくっている3番のデービス、2本塁打を放っている4番のフレイマン、1次ラウンドでMVPに選出された強打の捕手・ラバウンウエーの3人が目立つ。

 粗さは否めないものの、爆発力という点では厄介なものを持っている。つながり出すと止まらない勢いを持っているだけに、特にキーマンとなるこの3人はしっかりと抑えておきたい。

 “難敵”を倒し、いざアメリカへ...。全勝突破をかけた大一番は、このあと19時のプレイボール。

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