今大会も2次ラウンドで敗退
1982年から97年の16年間国際大会151連勝、五輪で3度の金メダルを獲得するなどかつて圧倒的な強さを誇った野球王国・キューバ。2006年にスタートしたワールドベースボールクラシック(WBC)では、1度も世界一に輝いていない。第1回大会こそ決勝に進出したが、第2回大会、第3回大会、そして今大会も2次ラウンドで敗退した。
大会前に日本で行った強化試合では、オリックスに3-3の引き分け、西武に0-5で敗れ、本大会を迎えた。1次ラウンドでは初戦の侍ジャパン戦に敗れたものの、中国、オーストラリアに勝利し、プールB 2位で2次ラウンドに進出を決めた。
2次ラウンドは初戦のイスラエル戦に、1-4で敗戦すると、2戦目の侍ジャパン戦はリードする展開も、終盤にリリーフ陣が乱れ敗れた。後がない3戦目のオランダ戦は、初回にバレンティンに3ランを浴びると、5回まで毎回の13失点。5回裏に1点を返したものの、7回にサムズにバックスクリーンに飛びこむソロを浴びたキューバは、1-14でまさかのコールド負け。かつて圧倒的な強さを誇ったキューバだったが、今大会は“強いキューバ”を見せることなく、2次ラウンドで姿を消した。
キューバ代表といえば、亡命した選手が再び国のユニフォームに袖を通すというケースはない。メジャーで活躍するアロルディス・チャプマン(カブス)、ヨエ二ス・セスぺデス(メッツ)、ヤシエル・プイグ(ドジャース)といった選手たちも、それらに該当する。亡命した選手たちが、今大会出場していないことも、敗退した原因に関係していそうだ。
それでも、『ショウアップナイタースペシャル2017 WORD BASEBALL CLASSIC 2次ラウンド日本×イスラエル 実況中継』で解説を務めたAKI猪瀬さんは「2016年のメジャー開幕時点でキューバの亡命選手は23人ロースターに入っています。もっと増えていきますが、ごっそり戻ってくる可能性がある第5回のWBCですからね」と活躍の場を国外へ移した選手たちが代表に戻ってくるのではないかと予想する。
最後の最後まで“らしさ”を見せることなく姿を消したキューバ代表。国際大会で再び圧倒的な強さを取り戻す日は来るのだろうか…。
(提供=ニッポン放送ショウアップナイター)