ニュース 2017.03.16. 07:30

「前回の悔しさは自分の中だけで」ベテラン内川、このチームで世界一を

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内川の適時打で先発野手全員安打
 第4回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)で世界一奪還を目指す侍ジャパンは15日、2次ラウンドの最終戦でイスラエルと対戦。8-3で快勝し、1次ラウンドから無傷の6連勝で決勝ラウンド進出を決めた。

 この日、疲労がたまっていた中田翔に代わって、「5番・一塁」で今大会初先発を果たした内川聖一。「僕の調子が良かったからというわけではないが、(先発で出たからには)勝つために何とかしたい」と起用に応えるべく、奮起していた。

 4打席目まで四球で二度出塁するも、安打がなかった内川。5打席目は最高のシチュエーションで回ってきた。

 5点リードの8回一死一二塁。6番手・ヘロンの2球目、130キロのスライダーを振りぬくと、打球は三塁線を破った。二走・青木と一走・筒香が生還するのを見届けて、拳を握った。「最後にヒットが出て、打点もついてよかった」。冷静に喜んだ。

 このヒットで、野手全員安打。「(試合中は)そのことを知らなかったので、特に何も感じなかったが、こうやって先発全員安打と(記事に)書いてもらえるので良かったかな」と笑った。

 「全部勝ちにいって、勝てている。失点とか関係なく無条件で(決勝ラウンドに)いけるというのはチームにとってもプラス。気持ちは良いです」とアメリカ行きの切符を手にした喜びを語る。

 2013年の前回大会では準決勝のプエルトリコ戦で走塁のミスを犯した。しかし、それはそれ、「(今大会は)前回とは全く別のもの。前回の悔しさは、僕の中だけで感じていればいい」ときっぱり。「今回は、この侍ジャパンで世界一を目指してやっている」と語気を強める。

 2009年の第2回大会から3大会連続の出場。「これまでの経験がある分、感じることも多くなる。前回よりもさらに緊張する」と語った。

 世界一奪還まであと2勝。世界の頂を知るベテランは、若侍たちをその地へ導いていく。
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