侍ジャパン、全勝でアメリカへ
第4回ワールド・ベースボール・クラシックは15日、2次ラウンドの東京プールが閉幕。侍ジャパンは最終戦でイスラエルを破り、3勝0敗でプールEを首位通過。1次ラウンドから負けなしの6連勝で準決勝進出を決めた。
ところが、その準決勝の“日程”に関して気になる部分がある。以下をご覧いただきたい。
【WBC・準決勝以降のスケジュール】
<準決勝/1>
・現地3月20日18時(日本時間21日10時)
プールE・2位(オランダ) - プールF・1位(???)
<準決勝/2>
・現地3月21日18時(日本時間22日10時)
プールE・1位(日本) - プールF・2位(???)
<決勝>
・現地3月22日18時(日本時間23日10時)
準決勝1の勝者 - 準決勝2の勝者
このように準決勝は2日に渡って行われる。東京での2次ラウンドを2位で通過したオランダは、日本時間3月21日の試合でアメリカ2次ラウンドの首位通過チームと対戦。日本はその翌日、アメリカプールの2位通過チームと対戦することが決まった。
“1日”の差
ここで注目していただきたいのが、決勝戦の日程。日本時間の23日...そう、日本が戦う準決勝の翌日なのだ。
日本は決勝戦まで勝ち進んだ場合、休養日なしで大一番を迎える。相手は1日休みを挟んだ状態。そう大差にはならないかもしれないが、コンディション面に作用する部分は少なからずあるだろう。
==※ 12時30分・訂正(記事下部参照)==
また、単純に決勝戦を前に1日休みがあるか/ないかという差だけでなく、ルール上も不利を被る。
毎試合のように注目を集めている投手の『球数制限』。その中に“登板間隔”にまつわる部分がある。「50球以上を投げた投手は中4日以上、30球以上を投げた投手は中1日以上間隔を空けなければいけない」というものだ。
これでいくと、決勝で日本の相手となるチームは、準決勝で気にするのは「50球」のボーダーだけ。決勝まで中1日空いているため、30球以上投げても50球未満であれば、ルール上問題なく決勝戦で登板が可能となるのだ。
では、日本はどうか。準決勝~決勝が連戦のため、リリーフ投手は球数を30球以内で抑えなければ、決勝戦で登板することができない。日本は投手の球数を気にしながら、準決勝を戦わなければならないということだ。
球数は抑えなければならないが、翌日の試合を考えると投手をたくさんつぎ込みたくもない...。そんな苦しい事情を背負っての戦いとなる。
==※ ==
とはいえ、決まっていることをとやかく言っても仕方がない。これも世界一への厳しい道のりの一部と思って、乗り越えていってほしい。逆境をはね退け、真の王者へ。侍ジャパンの挑戦は、21日から再開する。
【※ お詫びと訂正】
該当箇所に関しまして、認識に誤りがございましたので訂正させていただきます。大会メディアガイド記載の公式ルールにて、「日程の不公平をなくすため、2日間で行われる準決勝は両試合とも“あたかも第2日目に行われたものとして”投手起用制限ルールを適用する」との記載が確認できました。そのため、正しくは「どちらの試合であっても準決勝で30球以上を投げた投手は、決勝では登板不可」となります。お詫びして訂正します。大変失礼致しました。