聴くと蘇る感動
15日、東京ドームで行われた2次ラウンド最終戦・イスラエル戦に勝利した侍ジャパン。この結果、2次ラウンド全勝&1次ラウンドから負けなしの6連勝で、決勝ラウンド進出が決定。決戦の地・アメリカ行きの切符を手にした。
侍ジャパンのベスト4入りが確定した今、これまでの激闘を思い返してみると、映像と同時に頭のなかで音楽が響く。テレビ中継で使われていたテーマソングだ。
各局様々なイメージを持っている
イントロから静かに重く始まる曲調が、国際大会の重みと試合の始まりを感じさせるこの曲。TBSでは2009年の第2回WBCから、侍ジャパンの試合中継で使用されている。ハイライトの度にこの曲が流れるので、良い思い出とともにこの曲が刷り込まれているという方も多いのではないだろうか。
また、中継では今年のTBS野球中継テーマソングに選ばれたRyoの「HOMARE」も流れている。
歌詞自体は失恋を歌ったものだが、そこから一歩踏み出すための応援歌となっており、「負けないで 負けないから」のフレーズは世界一奪還を目指す侍ジャパンの応援にぴったり。
ちなみに、歌っているRyoは名門・駒大苫小牧高校野球部出身。PVには古田敦也さんや稲村亜美さんが登場しており、侍ジャパンのユニフォームを着た稲村さんが“神スイング”を披露するシーンや、サラリーマン役を演じる古田氏の“上司に怒られる演技”など、野球ファンにとっても見どころ満載のものになっている。
2次ラウンド初戦・オランダ戦を中継したテレビ朝日は、布袋寅泰さんが作曲した「Battle Without Honor or Humanity」をテーマソングにしている。クエンティン・タランティーノ監督の映画「キル・ビル」で使用されていることでも知られている曲だ。
こちらも戦いの始まりを予感させる曲調で、インパクトが強い。どちらかというと重々しさよりも戦いが始まるワクワク感を重視したチョイスだろうか。こちらもプレミア12から使われているため、国際試合のテーマとして馴染みつつある。
バリエーション豊富なJsports
BS放送でWBC全試合を中継するJsportsは、吉川晃司さんが歌う「SAMURAI ROCK」を使用している。そう、偶然にも、今大会はかつて伝説のバンド「COMPLEX」を組んでいた2人がテーマソングに関わることになった。(分からない人はお父さんに聞いてみよう)
この曲も戦いを彩る熱さ、かっこよさがあり、「カモン カモン カモン カモン サムライベイベ」のフレーズが耳に残る。Jsports野球好きの公式Twitterでは、侍ジャパンが勝利すると「#サムライベイベ」のタグを付けたつぶやきを発信するのが恒例になりつつある。
ちなみに第1回大会はBON JOVI「HAVE A NICE DAY」、2009年の第2回大会はアップテンポで爽快なフジファブリックの「Sugar!!」、2013年の第3回大会は勢いと勝利への執念を感じさせる、栄喜の「あのゴール成し遂げる所まで」とバリエーションに富んだ楽曲が各大会を彩ってきた。
それぞれの大会の名場面を思い返すたびに、それぞれの曲が頭のなかで再生される。音楽と思い出は強く結びついているとよく言うが、そのとおりかもしれない。
後で今年の大会を振り返った時、頭に流れるのはどのシーンの映像と音楽なのか。映像・音楽とも後世まで語り継がれる“良い思い出”になることを願って、ここからの戦いを応援していきたい。