継投によるノーヒットノーラン達成
“平成の怪物”こと松坂大輔がオープン戦ラスト登板で快投を見せた。
25日の広島戦。先発した松坂は初回に丸佳浩へ四球を与えて走者を許したものの、鶴岡慎也が盗塁を阻止して3人で仕留める立ち上がり。2回以降も広島打線を無安打に押さえ込み、結局7回までを無安打無失点。与四球2、奪三振6のノーヒットピッチングをみせた。
オープン戦ということもあって7回で降板したが、その後を五十嵐亮太、サファテも無安打投球を披露。継投でのノーヒットノーランを達成した。
全盛期のような150キロを超えるスピードボールはなく、この日の最速は142キロ。それでも丁寧な投球を心がけ、広島打線を翻弄。与四球もわずか2つとモデルチェンジに成功した。ちなみに、松坂自身プロ入り後にノーヒットノーランの経験はなく、今や伝説となっている1998年夏の甲子園・決勝が最後だ。
残念ながら開幕ローテーション入りは叶わなかったことが伝えられているが、これだけの投球ができれば、そして続けることができれば、間違いなくチャンスは巡ってくることだろう。完全復活を期待させるマウンドだった。
メジャーでも“継投ノーヒッター”が生まれていた!
実はこの日、海の向こう・アメリカでも継投によるノーヒットノーランが達成されていた。
現地時間は3月24日になるが、日本時間25日のオープン戦。エンゼルスが8人のリレーでマリナーズを相手にノーヒッターを達成。こちらは先発のバド・ノリスが2イニングを投げて以降、1イニング1人の小刻みな継投。全員がしっかりと自分の仕事の全うし、見事にバトンを繋いだ。
ちなみに、プロ野球公式戦における継投でのノーヒットノーランというのは、2016年終了時までに計3度あった。メジャーの公式戦では11度達成されている。
また、公式戦ではないが、2007年の日本シリーズにおいて中日が山井大介~岩瀬仁紀と繋ぐ“完全試合リレー”を達成したことは記憶に新しい。
日本では、2014年の5月2日に岸孝之(当時西武)が達成して以来、見ることができていないノーヒットノーラン。今年は3年ぶりに大記録達成の瞬間が見られることを期待したい。