ニュース 2017.04.05. 11:30

岩隈も舌を巻くスピードボール 巨人・アルキメデス・カミネロ投手(29歳) スポーツ人間模様

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中日に勝利し、笑顔を見せる巨人守護神のアルキメデス・カミネロ(右)と小林誠司=2017年3月31日 東京ドーム 写真提供:産経新聞社
名は体を表す―とは、よく言われることですが、世界の野球界でこれほどの名前を持つ選手を知りません。ファーストネームが古代ギリシャの科学者、数学者のアルキメデス。

そして、ミドルネームは、エウクレイデスです。英語読みにすると、ユークリッド。こちらも紀元前に活躍した数学者で、幾何学の父といわれている。

今季から巨人の新守護神として、昨日の横浜DeNA戦で2セーブ目をあげました。エンジニアのお父さんが命名。しかし、プロ野球選手になるとは思ってもいなかったでしょう。

2016年オフ、巨人が行った30億円の大型補強。トリを飾ったのはカミネロでした。過去2シーズン、メジャーで130試合に出場しています。最高球速が日本ハム・大谷の165キロに迫る164キロで、16年のストレート平均速度が157キロという、データだけを並べると、とにかくすごい。マリナーズでチームメートだった岩隈が、「あんなスピードボールを見たことがない」と舌を巻くほどでした。

そんなバリバリのメジャーリーガーが、なぜ来日を。きっと疑問に感じるでしょう。役割は人材難の抑え。そんな投手が、年俸115万ドル(約1億3,200万円)で獲得できたのだから素晴らしい。ただし、安いのにも理由があり、抑えに不可欠な制球難がネックでした。ざっと数えて、1イニングあたり、四球がひとつ。時には危険球を投じて、退場となったこともある。巨人でも、3試合に登板し、2、4日にそれぞれ与四球が。

宮崎春季キャンプでフリー打撃へ初登板した際、バットを2本ヘシ折ったことがクローズアップされていますが、内々ではあえて死球でもケガを防止するため、バッターには防具をつけさせていたとか。12年の紅白戦、マシソンから加治前竜一(現社会人、三菱日立パワーシステムズ)が死球を受け、病院送りになった経緯があるからです。

ドミニカ出身といえば、野球で貧困から抜け出すというイメージですが、カミネロ家は裕福で、お母さんは小学校の先生。必死にプロを目指したわけではありません。4歳から学校へ行って、まずは教育をしっかり受け、野球のキャリアは15歳から。投手となったのは18歳からと遅いスタートです。実は11年に右ひじのトミー・ジョン手術受けたカミネロですが、

「手術を受けて、ひじの違和感が全くなくなった」

と話し、球速などがグングンとアップしたのはそれ以降という変わり種です。

チームにすぐに溶け込み、ベンチでは『カミちゃん』と呼ばれている。勝負の世界だけに、神がいるのは縁起がいい。ましてや、守護神を任されているのですから。昨年のセーブ王、沢村が不在でもまったく影響がない。開幕4連勝の巨人。絶好のスタートを切りました。

4月5日(水) 高嶋ひでたけのあさラジ!「スポーツ人間模様」


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