ニュース 2017.04.07. 11:30

プロの第一歩『新人初勝利一番乗り』のその後…

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プロ初勝利を挙げた高梨雄平と、ねぎらう梨田監督(C)KYODO NEWS IMAGES

ドラ9左腕が快挙


 6日に行われたパ・リーグの2試合は、いずれも新人投手がプロ初勝利を挙げるという珍しい結果に。タッチの差で今年の『新人初勝利一番乗り』の称号を手にしたのは、楽天のドラフト9位左腕・高梨雄平だった。

 埼玉・川越東高から早稲田大、社会人のJX-ENEOSを経てプロの扉を叩いた24歳。87人が指名を受けた昨年のドラフト(※育成は除く)において、男が名前を呼ばれた“85番目”のことだ。

 奇しくも同日、高梨の1時間後にプロ初登板・初勝利を記録するロッテの佐々木千隼は、いわゆる“ハズレ1位”の7巡目指名。鳴り物入りでプロ入りした他の新人たちを抑えての快挙は、まさに下剋上と呼ぶにふさわしい。


息切れパターンが多い...?


 まだ『1勝』を挙げたに過ぎないのだが、本人やファンにとっては一生思い出に残るある種の“記録”。それでは、これまでの『新人初勝利一番乗り』を達成した選手はその後どんなキャリアを歩んでいるのか。2010年以降で調査してみた。

 昨年は広島のオスカルが開幕3戦目に白星を挙げて、白星一番乗りを記録。今年の高梨も合わせて2年連続でリリーフ投手が達成ということになったが、それ以前は先発投手による達成が続いていた。

 見てみると意外と勝ち星が伸び悩んでしまうパターンが多く、シーズン通して活躍を見せたというと2015年の高木勇人(巨人)と2013年の小川泰弘(ヤクルト)くらいに限られる。

 起用法やチーム事情も様々ななかで一概に比較はできないが、高梨はこれからどんな成績を残すのか。好スタートを切った楽天の“下剋上左腕”に注目だ。


<2010年>
中沢雅人(ヤクルト)
[シーズン] 23試(107.2回) 7勝9敗 防5.68
[プロ通算] 109試(209回) 12勝14敗7HLD 防4.65

<2011年>
斎藤佑樹(日本ハム)
[シーズン] 19試(107回) 6勝6敗 防2.69
[プロ通算] 69試(312回) 14勝21敗 防4.04

<2012年>
藤岡貴裕(ロッテ)
[シーズン] 21試(115.1回) 6勝7敗 防3.36
[プロ通算] 153試(466回) 21勝30敗16HLD 防3.86

<2013年>
小川泰弘(ヤクルト)
[シーズン] 26試(178回) 16勝4敗 防2.93 ☆新人王、最多勝、最高勝率
[プロ通算] 96試(617.1回) 44勝28敗 防3.51

<2014年>
九里亜蓮(広島)
[シーズン] 20試(83.1回) 2勝5敗 防4.00
[プロ通算] 55試(185.1回) 5勝8敗 防4.18

<2015年>
高木勇人(巨人)
[シーズン] 26試(163.2回) 9勝10敗 防3.19
[プロ通算] 51試(280.2回) 14勝19敗 防3.66

<2016年>
オスカル(広島)
[シーズン] 23試(22.2回) 2勝0敗 防6.35
[プロ通算] 23試(22.2回) 2勝0敗 防6.35

<2017年>
高梨雄平(楽天)
[シーズン] 3試(3.1回) 1勝0敗 防0.00


※成績は2017年4月6日現在
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