イチロー,
マーリンズのイチロー

◆ イチローの出場機会が減少!?

 7日(現地時間)のニューヨーク・メッツ対マイアミ・マーリンズの一戦は、序盤から得点を重ねたマーリンズがメッツに7対2で快勝。チームは4試合を終えて、2勝2敗とまずまずの開幕スタートを切った。

 この試合でイチローは出場機会すらなく、今季初安打はお預けとなった。イチローのここまではというと、チームが消化した4試合のうち出場したのは2試合だけ。いずれも代打起用による1打席限定だったため、2打数0安打という寂しい数字が残っている。マーリンズに移籍してこれが3年目。第4の外野手としての立ち位置は過去2年と変わらないはずだが、なかなか打席に立てない理由はあるのだろうか。

 一つの要因がレギュラー外野手3人の状態だ。開幕から3番を務めるクリスチャン・イエリチは打率.333、6番のマルセル・オズナは.412と絶好調。主砲のジャンカルロ・スタントンは打率.235と調子は上がってきていないが、パワーヒッターが少ない打線において、なかなかスタメンを外すわけにもいかないというのが実情だろう。チームは今月11日から19日にかけて9連戦が控えているが、イチローのスタメン起用はこの連戦の中盤以降(15日前後)まで待たなければいけない可能性も考えられる。

 イチローの出場機会が減少しかねない理由は他にもある。昨季の開幕時点では日米通算安打数の“ピート・ローズ超え”そしてメジャー通算3000安打という2つの大目標があった。そのためチームもイチローの大記録達成に向けて、できる限り打席数を増やそうという後押しもあったはずだ。ところが2つの目標を達成してしまったため、首脳陣も今季は無理に43歳のイチローを起用しないだろう。実際に昨季も“3000安打”達成後は、出場機会がやや減っている。

 7日のメッツ戦では試合中盤に6点差をつけ、マーリンズの楽勝ムード。仮に4番手外野手がそれほど実績のない若手なら、試合終盤に代打か守備固めでスタントンに代えて出場させていただろう。しかしイチローがこれまで残した実績が偉大すぎるがために、試合の大勢が決まった場面で起用するのは“失礼”に当たると首脳陣は考えているはず。

 実際に7日の試合では5点リードの9回表に投手のマゴワンに打席が回ってきたが、投手がそのまま打席に立つという場面もあった。

 イチローは、チームの4番手外野手として今後も限られた出場機会の中で調子を上げていくしかない。しかし、まずは一日も早く今季1本目の安打を記録したいところだ。

文=八木遊(やぎ・ゆう)

【八木遊・プロフィール】 1976年、和歌山県出身。大学卒業後、某スポーツデータ会社に就職。プロ野球、MLB、NFLの業務などに携わる。野茂英雄と同じ1995年に渡米。ヤンキース全盛期をアメリカで過ごした。日本にファンタジーベースボールを流行らせたいという構想を持ち続けている。

この記事を書いたのは

八木遊

1976年、和歌山県で生まれる。地元の高校を卒業後、野茂英雄と同じ1995年に渡米。ヤンキース全盛期をアメリカで過ごした。米国で大学を卒業後、某スポーツデータ会社に就職。プロ野球、MLB、NFLの業務などに携わる。

八木遊 の記事をもっと見る

【PR】「ABEMA」がMLBを生中継
日本人選手の活躍を無料で視聴できる!

ABEMA × MLB2025

新しい未来のテレビ「ABEMA」では、2025シーズンのMLB公式戦を無料生中継! 平日のドジャース戦全試合を含む、レギュラーシーズン485試合を生中継で楽しむことができます。また、試合の名場面を試合終了後から楽しむことができる「ハイライト映像」も無料で視聴可能。

プレミアム会員なら一部のプレミアム限定配信試合も見放題で楽しめるほか、試合後1週間いつでもフル映像を視聴可能。さらに、みんなで観戦を楽しめる「コメント機能」、試合途中でも最初から視聴できる「追っかけ再生」など機能も充実。

スマホ、PC、タブレット、TVなどマルチデバイスでどこでも観戦できる「ABEMA」でMLBを堪能しよう!

POINT

大谷翔平をはじめ日本人選手が活躍するMLBを無料で視聴可能! TV視聴も可能!

② プレミアム会員なら有料試合も見放題。コメント機能や追っかけ再生で楽しみ方も充実!

③ ABEMAプレミアムは広告なし見放題(月額1,080円)広告あり(月額580円)から選べる!

もっと読む