松坂の今季初登板が白紙に
13日の朝、飛び込んできた衝撃の一報。一度は有力視されたソフトバンク・松坂大輔の一軍昇格&先発が白紙となってしまったという。
事の発端は4月7日(金)にさかのぼる。先発した和田毅が順調な投球を披露するも、5回までで突如降板。勝利投手になったものの、不安が囁かれていた。
これが後に「左肘の張り」を自ら訴えてのことだったことが判明。大事を取ってとのことだったが、和田は11日に登録抹消となり、ローテーションのイスがひとつ空いてしまう。
ここで白羽の矢が立ったのが松坂だった。ファームでは雨で2度も登板が流れる不運もあってここまで登板なしとなっているが、オープン戦最終登板となった3月25日(土)の広島戦では7回2四球の無安打投球を披露。五十嵐亮太、サファテと繋いで3投手リレーでのノーヒットノーランも達成している。
2戦2勝のエースが抜けるのはチームにとって大きな痛手だが、今年が3年契約最終年となる怪物にとってはこれ以上ないチャンス。ところが、最終調整に差し掛かった所で不調が発覚...。15日の登板は絶望的となってしまった。
3人合わせて370勝
期待していたファンも多かっただけに、このニュースは大きな話題を呼んだ。その中でタイトルと同じくらい目を引いたのが、「松坂の代役候補」として摂津正の名前が挙がっていることである。
摂津と言えば、2010年代のソフトバンクを支えたエース右腕。和田の代役として松坂が出てきている中、さらにその代役として摂津が控えているという選手層の厚さには改めて驚くばかりだ。
【豪華すぎる“代役”】
・和田毅
[通算] 129勝71敗 ※日米通算
(NPB通算:124勝66敗)
☆MVP(2010)
☆最多勝(2010、2016)
☆最高勝率(2016)
・松坂大輔
[通算] 164勝103敗 ※日米通算
(NPB通算:108勝60敗)
☆沢村賞(2001)
☆最多勝(1999~2001)
☆最多奪三振(2000~2001、2003、2005)
☆最優秀防御率(2003~2004)
・摂津正
[通算] 77勝43敗
☆沢村賞(2012)
☆最多勝(2012)
☆最高勝率(2012)
元々投げる予定だった投手、その代役として投げる予定だった投手、そしてさらにその代役として名前が挙がっている投手を並べてみると、改めてそのすごさがお分かりいただけるだろう。
もちろん、松坂や摂津はかつての輝きが失われているために“代役”に回っているわけだが、その実績はダテじゃない。今のソフトバンクのローテーション投手たちは、これだけの投手を押しのけてその座に就いているのだ。
チームは相次ぐまさかのアクシデントに頭を悩ませているところなのだろうが、それが転じて改めて選手層の分厚さを見せつける結果となっている。