ニュース 2017.04.14. 11:30

まだまだ注意!猛威を振るうインフルエンザ

無断転載禁止
過去にはジェット風船の自粛などの措置が取られたこともありました...(C)KYODO NEWS IMAGES

泣きっ面に蜂...


 日本ハム・大谷翔平に災難が降り掛かった。

 まずは8日のオリックス戦、第1打席で一塁ベースを走り抜けた際に足を負傷。『左大腿二頭筋肉離れ』で戦線離脱となってしまう。するとそのわずか2日後、今度はインフルエンザB型を発症。静養を余儀なくされた。

 今季は打者一本での開幕となった大谷だが、開幕から絶好調。打率.407で2本塁打と打線に欠かせない存在となっていただけに、またも繰り返してしまった走塁での負傷は痛恨の極みといったところだろう。それもショックな離脱に追い打ちをかけるようなインフルエンザ感染…。まさに“泣きっ面に蜂”だ。


 インフルエンザといえば、大谷だけではない。

 開幕からなかなか調子が上がらなかったヤクルトの坂口智隆も、4月10日に登録を抹消。こちらはインフルエンザのA型だった。

 さらにその猛威は選手をも飛び越え、タレントにも波及。8日に甲子園球場で行われた阪神-巨人戦で始球式を務めた稲村亜美は、自己最速となる103キロをマークしたマウンドを降りた後、体調不良に。インフルエンザA型と診断され、9日に“連投”する予定だった女子プロ野球・埼玉-兵庫戦の始球式を欠席している。

 開幕してから時間が経った今になってじわじわと広がりを見せるその脅威…。今後さらなる拡大の恐れもあるだけに、各球団も戦々恐々とする日々を過ごす。


インフル“復帰”組は?


 ここに来て立て続けに出たインフルエンザだが、すでに克服して戦列復帰している選手もいる。

 西武から楽天に移った岸孝之がその一人だ。今年は開幕投手に内定していながら、開幕直前の25日にインフルエンザB型にかかっていることが発覚。開幕投手を回避していた。

 その岸は4月9日(日)のロッテ戦で移籍後初登板。天候に恵まれないなかで6回4安打1失点の好投を披露し、移籍後初勝利を飾った。


 昨季のセ・リーグ王者・広島では、中継ぎから先発までフル回転したヘーゲンズが開幕直前にインフルエンザB型を発症。開幕一軍メンバーから外れた。

 4月11日の巨人3連戦前に一軍復帰を果たしたが、アウトをひとつも奪えずに3本のタイムリーを浴びて3失点。ほろ苦い復帰登板となっている。


まだまだ警戒が必要!


 インフルエンザのピークと言えば、1月の自主トレ期間から2月のキャンプ中というイメージが一般的。しかし、その時期に多いのは確かだが、その時期を過ぎても決して安心できないということが分かる。

 過去を振り返ってみると、日本ハムが“夏場”にパニックを起こしたこともあった。

 2009年の8月、大野奨太の発症を皮切りに金森敬之、福良淳一ヘッドコーチ、宮西尚生、ターメル・スレッジと感染が拡大。そのほかの選手たちと監督・コーチ全員がインフルエンザの検査を受けるという事態に。

 この時は「球団からのお知らせ」としてそこに至るまでの経緯や観戦に来るファンへの注意が公式ホームページに掲載され、試合前の始球式や花束贈呈、試合後のハイタッチといったイベントが当面自粛されることになった。


 厚生労働省のホームページによると、4月7日発表の『定点あたり報告数』は6.78(患者報告数:3万3608)となっており、減少傾向にはあるものの、まだまだ警戒が必要という数字になっている。

 ピークは過ぎていたとしても、いつどこでかかるか分からない。選手たちはもちろん、観戦するファンも気をつけなければならない。

ポスト シェア 送る

もっと読む

  • ALL
  • De
  • 西