【プロ野球 ヤクルト対中日 1回戦】中日戦に先発したヤクルト・山中浩史=2017年4月12日午後、東京都新宿区の神宮球場 写真提供:産経新聞社

故郷、熊本で先発。それも巨人のエース、菅野と対決です。山中は満を持しての登板となります。

昨年の開催は熊本地震のために中止。27歳まで過ごした地元への恩返しに、これ以上のステージはありません。

2014年7月、2対2のトレードで新垣渚と共にヤクルトに来ました。生まじめで、クール。ただし、今季は気迫がすごい。理由は、その新垣が昨シーズンで現役を引退したから。

「ぼくは、おまけで来たようなものでした。新垣さんが、まさか先にやめるとは…。もっと頑張らないといけない」

と理由を口にします。

12年のドラフト6巡目でソフトバンクから指名を受けた。13年、ウエスタンリーグの最多勝タイトルを獲得したものの、ソフトバンクでは1軍の勝利はなし。存在がクローズアップされたのは、ヤクルト移籍後の15年でした。シーズン初登板から6連勝。8月、右胸の肉離れを発症して快進撃はストップしましたが…。もし、ソフトバンクにいたら、これほどの活躍ができたか疑問です。

ヤクルトに高津投手コーチ(今季から2軍監督)がいたことも幸運だった。アンダースローを知るのは、やっぱりアンダースロー。たったこれだけのアドバイスで劇的な変化をもたらしたようです。

「ひざではない。右尻で投げるイメージだ」

まさに、目からウロコの金言でした。中学時代に軟式野球で、「サイドスローだった」ことはあるものの、再び、高校から慣れ親しんだアンダースローに。「ボールを肩から上で投げたことがない」のが自慢という変わり種です。

ストレートが120キロ台。ホームベースの左右を目一杯使い、さらには高低差もフル活用して打者を打ち取っていく。一時は、ストレートの球速をあげることに苦心したようですが、あくまでコントロール重視です。

若手から「ゾンビさん」と呼ばれるのは、ランニングの際など、まるで鬼のような形相で懸命に走るから。太ももが65センチ以上もあるのは、下半身の鍛錬を欠かさない証明です。

今季は2試合登板で、勝敗はまだありません。17年の、まず1勝が、熊本。真中監督の粋な演出です。

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ベースボールキング編集部

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