「PLAY-BALL! 埼玉」発足会見に出席した(左から)川端、炭谷、田中、関口

 埼玉県内に本拠地を置く野球・ソフトボールの球団・団体である、埼玉西武ライオンズ、戸田中央総合病院メディクス、埼玉アストライア、武蔵ヒートベアーズが20日、メットライフドームに隣接する獅子ビルで会見を行い、埼玉県内の野球・ソフトボールチーム連携に関するプロジェクト「PLAY-BALL! 埼玉」を発足すると発表した。

 同プロジェクトは、ここ数年の野球・ソフトボール競技者数の著しい減少に危機感を持っていた各リーグがもっと多くの人に野球・ソフトボールを楽しんでもらいたいという思いからスタートした。

 きっかけは炭谷がもらったファンレター。小さな子どもを持つ保護者の方からの手紙には「公園で野球が禁止されており、やりたくてもできない状況になっている。何とかできませんか」という内容が書かれていたという。

 その手紙を受け取った炭谷は「野球人口が減ってきていることは聞いたことがあったが、こうやって生の声をはじめて聞いてショックだった」と話す。そして、「何とかしたい」という思いで、球団に相談。西武が他球団に呼びかけ、同プロジェクトが始動した。

 ヤクルトの川端慎吾の妹で女子プロ野球・埼玉アストライアに所属する川端友紀も「子供の頃は兄と近所の公園でキャッチボールやノックを当たり前のようにやっていたが、最近はそういう光景はない。チームとして小学校の体育の授業に野球を教えにいくことがあるが、ボールを投げられない子どもも多い」と嘆く。

 そういった背景を受け、4球団が協力し、野球・ソフトボールの楽しさ・魅力を体験できる共通のプログラムを実施。訪問事業や一般参加型イベントなど、ふれあいを主としたグローブなど特別な用具を必要としないレクリエーションなどで、気軽に誰でも楽しめる運動の機会を提供していくという。

 さらに、西武ライオンズからはOBなどが参加予定。オフには「選手も参加したい」(炭谷)と積極的だ。

 川端は、「このプロジェクトを成功させ、埼玉から盛り上げていきたい。野球をやる機会や環境を作っていけたら」と意気込む。

 炭谷も「とにかく野球・ソフトボールに興味を持ってもらいたい」と呼びかけた。

 会見には炭谷、川端のほかにソフトボール実業団・戸田中央総合病院メディクスの田中江理奈選手、BCリーグ・武蔵ヒートベアーズの関口寛己選手らが参加した。
 

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