◆ これぞスーパースター
この男は、やっぱり“持ってる”――。
現地時間19日(日本時間20日)に行われたマリナーズ-マーリンズの一戦。移籍がなければ今季最後のセーフコ・フィールドとなるイチローは「9番・右翼」でスタメン出場すると、9回の第4打席にライトへの本塁打を放った。
これぞスーパースター。慣れ親しんだ古巣での最終打席で放った一発に敵地のファンも拍手喝采であった。
今季第1号を放ったことにより、日本時代から続く連続シーズン本塁打が『25年』まで伸びた。日米通算の記録にはなるが、これは野村克也氏と並びぶ歴代2位の記録。ちなみに1位は谷繁元信氏の『27年』となっている。
今年の10月に44歳を迎えるイチローであるが、「50歳まで現役」という声も多く挙がっており、記録更新への期待も高い。この数字をどこまで伸ばすことが出来るのか、来年以降のたのしみができた。
◆ なるか、“A・ロッド超え”
さて、連続本塁打の記録は来季以降のたのしみとなるが、このあとのシーズンも注目すべき記録がある。
まずは安打数。現地時間4月24日現在で、イチローのメジャー通算の安打数は3034本。これは歴代25位の記録になる。イチローの100本圏内にいる偉大な先人たちは以下の通り。
【メジャー通算安打数】
20位 3115本 アレックス・ロドリゲス
21位 3110本 デーブ・ウィンフィールド
22位 3060本 クレイグ・ビジオ
23位 3055本 リッキー・ヘンダーソン
24位 3053本 ロッド・カルー
25位 3034本 イチロー
歴代20位のアレックス・ロドリゲスが持つ記録までは残り81本。ともにマリナーズでキャリアをスタートさせ、巡り巡ってヤンキースで同じユニフォームを着て戦った2人である。
2015年は年間91本とメジャー移籍後最低の安打数に終わったイチローであるが、昨年は95本とすこし持ち直した。今季はここまで打率.182と苦戦が続いているが、古巣で放った一発を皮切りに調子を取り戻してもらいたいところだ。
◆ メジャーTOP5入りの可能性も!
また、イチローが安打数よりも上位につけているのが、『単打』の数である。
【メジャー通算単打数】
1位 3215本 ピート・ローズ
2位 3053本 タイ・カッブ
3位 2643本 エディ・コリンズ
4位 2614本 キャップ・アンソン
5位 2595本 デレク・ジーター
6位 2513本 ウィリー・キーラー
7位 2466本 イチロー
あと34本で通算2500単打に到達するイチロー。2600本まで記録を伸ばすことができれば、ジーターを抜いてメジャーのトップ5に入ることができる。
毎年なにかしらの記録と戦っている“レジェンド”から、今年も目が離せない。