大矢氏「羨ましい」
昨季10勝を挙げた黒田博樹が現役を引退し、開幕投手を務めたエース・ジョンソンが咽頭炎で離脱する中、広島は彼らの穴を感じさせないほど、先発陣が充実している。
ニッポン放送ショウアップナイターで解説を務める大矢明彦氏は「若いピッチャーが1人や2人ダメでも、穴埋めできる。若手の先発ピッチャーがここまで頑張るかというくらい頑張っている。羨ましいですよ」と絶賛した。
29歳の福井が先発最年長
大矢氏が話したように、若い先発陣の活躍が目立つ。今季白星を挙げた先発投手の最年長は、4月26日の巨人戦で勝利投手となった福井優也の29歳。昨季16勝を挙げた野村祐輔が今年の6月で28歳、先発では15年5月4日の巨人戦以来白星を挙げた大瀬良大地、ここまでチーム最多の2勝をマークする九里亜蓮が25歳と続く。
大瀬良、九里の25歳よりも若い投手が、先発ローテーションに入っているのが特徴だ。大卒2年目の岡田明丈は、今季初登板となった4月1日の阪神戦で4回6失点と苦しんだが、続く8日のヤクルト戦では8回1/3を1失点に抑え今季初勝利。15日の阪神戦では9回1失点の完投勝利で、ここまで九里と並びチームトップタイの2勝を挙げている。
ルーキーも奮闘
さらに、ドラフト1位ルーキーの加藤拓也、同3位の床田寛樹は、すでにプロ初勝利を記録する。床田はルーキーながら開幕ローテーションに入り、4月12日の巨人戦で7回5失点もプロ初勝利。ニッポン放送ショウアップナイターで解説を務めた石井一久氏は「力強いボールを投げていたので、5点取られたようなピッチングにみえなかった」と評価した。その後、故障で一軍登録を抹消されたが、将来は左のエースとして期待がかかる。
加藤はド派手なデビューを飾った。ジョンソンの一軍登録抹消で回ってきた4月7日のヤクルト戦で、9回途中までノーヒットピッチングを披露するなど、8回1/3を2安打7奪三振7四死球1失点で、プロ初勝利をマークした。ここまで登板した3試合、与四死球は毎回5つ以上出すが、全ての試合でQSを記録するなど、先発の役目を果たしている。
その他にも、昨季7月10日の阪神戦でプロ初完封勝利を挙げた左腕の戸田隆矢、3年目の塹江敦哉、高卒ルーキーの高橋昂也などもいる。近い将来、若手投手陣による熾烈な先発争いが繰り広げられていきそうだ。
(提供=ニッポン放送ショウアップナイター)